■変動損益計算書とは
費用を、売上に応じて変動する「変動費」と売上に関わらず発生する「固定費」に分け、事業の利益構造を分析する経営管理資料です。「あといくら売上があれば黒字になるか」を示す損益分岐点が明確になるため、事業の採算性を客観的に評価できる点が特徴です。
■利用するシーン
・自社の損益分岐点売上高を算出し、黒字化に必要な販売目標などを具体的に設定する場面で利用します。
・新規事業を始める前に、採算ラインとなる売上高をシミュレーションし、事業の将来性を評価する場面で利用します。
・複数の商品のなかで、どれが最も利益に貢献しているかを明らかにし、今後の販売戦略を立てる場面で利用します。
■利用する目的
・自社の費用構造(固定費・変動費のバランス)を理解し、より利益の出やすい事業体質へと改善するために利用します。
・目標利益を達成するために必要な売上高を逆算し、具体的な営業目標や行動計画を策定するために利用します。
・価格変更やコスト削減といった施策が、利益にどのような影響を与えるかを予測し、経営判断の材料とするために利用します。
■利用するメリット
・事業継続に不可欠な「最低限の売上高」が明確になり、組織全体で業績に対する意識を統一できます。
・売上高の変動が利益に与えるインパクトを把握しやすくなり、迅速で的確な経営判断に役立ちます。
・具体的な数値に基づいて利益改善策(固定費の削減など)を検討できるため、効果的なアクションにつながります。
こちらは、変動損益計算書のテンプレート(Excel版)です。無料でダウンロードが可能なので、自社の収益構造の分析や利益計画の策定に、本テンプレートをお役立てください。
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