この契約書は、部品の製造を外部の会社に発注する際に、発注側(委託者)の立場を守ることを重視して作成したひな型です。
令和8年1月施行の改正下請法(中小受託取引適正化法)に対応しながらも、発注企業にとって有利な内容に仕上げています。
製造業では外注先との力関係に気を配る必要がありますが、だからといって発注側が一方的に不利な条件を受け入れる必要はありません。
この契約書では、下請法で定められたルールはきちんと守りつつ、発注側の権利やリスク管理の観点から重要な条項を盛り込んでいます。
たとえば、経済状況や原材料価格が変わったときに代金の見直しを提案できる条項、製造に着手する前であれば発注内容を変更・取り消しできる条項、相手方に対する債権があれば代金と相殺できる条項などを設けています。
また、検査基準は発注側が決定できること、品質不良が起きた場合の保証期間を長めに設定していること、品質トラブル時には回収費用や顧客対応費用まで含めて賠償請求できることなど、万が一の事態に備えた内容になっています。
さらに、受注側が勝手に別の会社へ再委託することを禁止する条項、発注側からは1ヶ月前の通知で契約を解約できる条項、納期遅延が続いた場合や重大な品質問題が発生した場合に即時解除できる条項なども含めており、取引の主導権を発注側が握れる構成です。
適宜ご編集の上でご利用いただければと存じます。2026年1月1日施行の改正下請法(取適法)対応版です。
〔条文タイトル〕
第1条(目的)
第2条(委託内容)
第3条(下請代金)
第4条(支払期日・支払方法)
第5条(納入・検査)
第6条(受領拒否・返品の禁止)
第7条(原材料等の有償支給)
第8条(禁止行為)
第9条(6条書面の作成・保存)
第10条(品質保証)
第11条(知的財産権)
第12条(秘密保持)
第13条(再委託の制限)
第14条(契約期間)
第15条(解除)
第16条(損害賠償)
第17条(反社会的勢力の排除)
第18条(権利義務の譲渡禁止)
第19条(協議事項)
第20条(管轄裁判所)
全20条+別紙(仕様書)の構成です。
- 件