この書式は、退職した元従業員が会社の営業秘密を持ち出して競合他社で使用している疑いがある場合に、会社側から警告を行うための警告書です。
特に、退職時に競業避止の誓約書を取っていなかったケースに対応できる内容となっています。
実務の現場では、「誓約書を取り忘れた」「昔の従業員だから誓約書がない」といった状況は珍しくありません。
そんなとき、「誓約書がないから何も言えない」と諦めてしまう会社も多いのですが、実はそうではありません。
従業員には、誓約書があってもなくても、労働契約から当然に導かれる秘密保持の義務があります。
また、不正競争防止法という法律によって、営業秘密を不正に使うことは禁止されています。
この警告書は、そうした法的な根拠をしっかり示しながら、元従業員に対して毅然とした対応を取るためのものです。
具体的には、まず元従業員がいつからいつまで在籍し、どのような業務に携わり、どんな情報にアクセスできる立場だったのかを整理します。
そのうえで、転職後にどのような不審な動きがあったのかを記載する欄を設けています。
たとえば、「うちの顧客に営業をかけられている」「うちの技術を知らなければ作れない製品が出てきた」といった具体的な事象を書き込めるようになっています。
請求内容としては、営業秘密の使用中止、関連資料の破棄と報告、既存顧客への営業禁止、そして損害賠償の四点を求めています。
法的措置の部分では、差止請求や損害賠償訴訟だけでなく、刑事告訴の可能性にも触れています。
営業秘密の侵害は刑事罰の対象にもなりうるという点を明示することで、相手方に事態の重大さを認識させる効果があります。
転職先の会社に対しても警告や法的措置を検討する旨を記載できるため、元従業員だけでなく転職先へのプレッシャーにもなります。
末尾には話し合いによる解決を望む姿勢を記載しており、いきなり裁判に持ち込むのではなく、まずは交渉の機会を設けるという実務的なアプローチを取っています。
この書式はWord形式でお渡ししますので、確認された事象、損害の見込み額など、ご自身の状況に合わせて自由に編集してお使いいただけます。
- 件