この契約書雛型は、医療機関や健康保険組合、自治体などがレセプト情報や特定健診データの管理業務を外部業者に委託する際に必要となる専門的な契約書です。
個人情報保護法の改正にも対応した最新版として、データベース運用に関わる複雑な法的要件を網羅的にカバーしています。
医療データの取り扱いには極めて厳格な管理が求められますが、この契約書では情報セキュリティ対策、個人情報保護措置、データ品質管理など、医療情報特有の要求事項を詳細に規定しています。
システム可用性の数値基準設定、セキュリティインシデント対応手順、再委託時の責任範囲など、実務で問題となりやすい点についても具体的な条項を設けており、トラブル防止に効果的です。
この契約書が特に活用される場面として、健康保険組合が給付実績分析システムの運用を委託する場合、市町村が特定健診データの集計・分析業務を外部に依頼する場合、医療機関がレセプト電算処理業務を専門業者に委託する場合などが挙げられます。
また、製薬会社や医療機器メーカーが疫学研究のためのデータベース構築を委託する際にも適用できる汎用性の高い内容となっています。
契約書の構成は委託者側に有利な内容で設計されており、受託者の義務や責任範囲を明確化することで、委託者のリスクを最小限に抑えています。
損害賠償条項では上限額を設定する一方で、故意による違反については無制限責任とするなど、バランスの取れた内容です。
適宜ご編集の上でご利用いただければと存じます。2024年4月1日施行の改正民法対応版です。
〔条文タイトル〕
第1条(目的)
第2条(委託業務の内容)
第3条(契約期間)
第4条(委託料及び支払方法)
第5条(業務実施体制)
第6条(個人情報保護)
第7条(情報セキュリティ)
第8条(守秘義務)
第9条(再委託の制限)
第10条(成果物の取扱い)
第11条(データの品質保証)
第12条(業務報告)
第13条(システム可用性の確保)
第14条(法令遵守)
第15条(損害賠償)
第16条(契約の解除)
第17条(契約終了時の措置)
第18条(協議事項)
第19条(管轄裁判所)
第20条(その他)
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