こちらは、建物の共用部分における転倒事故に関する示談書の雛型です。
特に区分所有建物やテナントビルにおいて、建物所有者の土地工作物責任が問題となるケースを想定して作成しています。
本雛型は、改正民法に対応しており、建物所有者とテナントの関係、被害者との示談内容を詳細に規定しています。
本雛型が特に有用な場面としては、ビルの共用部分における転倒事故、特にテナントの営業活動に起因して発生した事故の処理に適しています。
例えば、飲食店の廃油処理に伴う事故や、清掃作業による床面の滑りやすい状態に起因する転倒事故などが典型的な適用場面となります。
示談書の内容は、事故の発生状況や場所の特定から始まり、傷害の程度、損害の具体的な金額、示談金の支払方法まで、実務上必要な事項を漏れなく規定しています。
また、再発防止措置や個人情報の取扱い、秘密保持義務など、現代的な課題にも対応した条項を備えています。
保険会社との関係についても明確に定めており、保険金支払いがある場合の実務にも配慮した内容となっています。
特筆すべき点として、本雛型は単なる金銭的な解決だけでなく、再発防止のための具体的な措置を明記することで、類似事故の防止という社会的な意義も持たせています。
また、反社会的勢力の排除条項や個人情報保護に関する規定など、現代の法的要請に応える内容も含まれています。
本雛型は、損害保険会社、不動産管理会社、ビル管理会社などの実務家が、実際の事案に応じて適宜修正して利用することを想定しています。
適宜ご編集の上でご利用いただければと存じます。2024年4月1日施行の改正民法対応版です。
〔条文タイトル〕
第1条(事故の発生場所)
第2条(事故の発生状況)
第3条(傷害の内容)
第4条(過失の認定)
第5条(損害の内容)
第6条(既払金)
第7条(示談金)
第8条(領収書等の取扱い)
第9条(保険会社との関係)
第10条(示談の効力)
第11条(再発防止措置)
第12条(医療機関に対する照会)
第13条(個人情報の取扱い)
第14条(秘密保持)
第15条(権利義務の譲渡禁止)
第16条(誠実協力)
第17条(反社会的勢力の排除)
第18条(協議事項)
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