この書式は、退職前に残っている有給休暇を使おうとしたら会社に断られてしまった場合に、従業員側から会社に対して正式に抗議し、有給取得を認めるよう求めるための文書です。
退職が決まった後、「残っている有給を消化してから辞めたい」と思うのは当然のことです。
ところが現実には、「引継ぎが終わるまでダメ」「うちは退職前の有給消化を認めていない」などと言われて、泣き寝入りしてしまう人が少なくありません。
でも、これは明らかにおかしな話です。
有給休暇は労働基準法で認められた労働者の権利であり、会社の都合で一方的に拒否できるものではありません。
確かに会社には「時季変更権」といって、業務に支障が出る場合に有給の時期をずらすよう求める権利があります。
しかし、これは別の日に有給を取らせることが前提の話であって、退職日を過ぎた後に振り替えることはできません。
つまり、退職日までの期間に申請された有給休暇については、会社は基本的に認めるしかないのです。
この抗議書では、まず退職届を出した日付、退職予定日、残っている有給日数、いつからいつまで有給を申請したか、そして会社側から何と言われて断られたかという経緯を時系列で整理します。
そのうえで、会社の対応が労働基準法に違反していることを条文を引用しながら指摘し、有給取得を認めること、その期間分の賃金を支払うこと、書面で回答することの三点を求める構成になっています。
回答期限を設定し、対応してもらえない場合には労働基準監督署への申告や法的手続きを検討する旨も記載しています。
有給休暇を与えないことには罰則があることにも触れており、会社側に事態の深刻さを伝える効果があります。
末尾には「円満に退職したい」という気持ちを添えており、いきなり対立するのではなく、まずは話し合いで解決したいという姿勢を示せるようになっています。
内容証明郵便で送付する旨の記載もあり、証拠を残す形で送ることを想定した実務的な作りです。
この書式はWord形式でお渡ししますので、ご自身の退職日、有給日数、上司の名前、言われた内容などを当てはめて自由に編集できます。
有給取得を不当に拒否されて困っている方が、自分の権利を守るために使える実践的なひな形です。
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