この契約書は、AI開発のためのデータアノテーション業務を委託する企業と、そのサービスを提供する受託者の間で交わされる業務委託契約書です。
AI開発プロジェクトにおいて不可欠なデータアノテーション作業を外部に委託する際に使用する契約書の雛形です。
データアノテーションとは、AIが学習するためのデータに人間が正解情報や特徴を示すラベルを付与する作業のことです。例えば、自動運転AI向けの画像データであれば「この領域は歩行者」「この部分は信号機で赤信号を示している」といった情報を付け加えることで、AIがそれらを認識できるようになります。テキストデータなら「この文章はポジティブな感情を表している」といった感情分析のラベル付けや、音声データなら「この部分は『こんにちは』と話している」といった書き起こしもアノテーションの一種です。
実際の使用例として、画像認識AIを開発する自動車メーカーが、交通標識や歩行者を識別するための画像データへのアノテーションを専門会社に依頼する場合が考えられます。
この書式では、特にアノテーション品質は直接AIの性能に影響するため、第11条ではアノテーション品質保証について詳細に規定しています。また別紙の業務仕様書では、具体的なデータ形式やアノテーション方法、精度要件、報酬体系まで詳細に定められるよう設計されています。
適宜ご編集の上でご利用いただければと存じます。2024年4月1日施行の改正民法対応版です。
〔条文タイトル〕
第1条(目的)
第2条(定義)
第3条(業務内容)
第4条(契約期間)
第5条(業務仕様書の変更)
第6条(担当者の選任)
第7条(報酬及び支払条件)
第8条(業務の遂行)
第9条(納品物及び検収)
第10条(再委託の制限)
第11条(アノテーション品質保証)
第12条(機密情報の取扱い)
第13条(個人情報の保護)
第14条(知的財産権)
第15条(禁止事項)
第16条(契約解除)
第17条(損害賠償)
第18条(反社会的勢力の排除)
第19条(秘密保持)
第20条(契約の変更)
第21条(存続条項)
第22条(協議事項)
第23条(合意管轄)
第24条(準拠法)
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