会社を守る「資金繰り」「資金調達」に役立つ書式10選
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達人の専門分野について
「税理士」は、帳簿を記入し、申告書を作るだけが仕事ではありません。「経営者」という孤独な存在に寄り添い、進むべき方向をともに考えることこそ、あるべき姿なのです。
そのために、帳簿や決算書から必要な情報を取り出し、分かりやすくご説明することを得意としています。また、法人および個人の税務・会計のほかにも、FP(ファイナンシャル・プランナー)として、お金にまつわるあらゆる場面でのサポートが可能です。
経歴概略
中村健二
中村健二税理士事務所
所長
慶應義塾大学大学院法学研究科修了(法学修士)。都内2か所の税理士事務所に勤務した後、平成18年に独立開業。「経営者の身近なブレーン」として、中小企業を新規開業からサポートする。
小・中学校での租税教室のほか、各種団体でセミナー講師をつとめるなど、「話の分かりやすさ」には定評あり。インターネットコラムや雑誌などの執筆活動も行っている。趣味は「動物園めぐり」。シロクマに似ているといわれる?
あなたを導く~達人の視点~
会社にとっての「資金」は、人間の「血液」と同じです。共通点は「スムーズに流れるのが一番大切」だということ。サラサラ血液が人間の全身を巡るように、会社ではお金の「入」と「出」の釣り合いをうまく取ってスムーズにお金を回すことが重要です。
ここで、資金の「収支」ではなく、売上高など「損益」にだけ目を向けてしまうと、「資金ショート」という「不調」が現れてきます。
「勘定あって銭足らず」とは、正にこの状態です。また、資金繰りに不安があると、常にお金に追われている感覚となり、本来の営業活動にも悪影響をおよぼしかねません。病気でもそうですが、大切なのは「早期発見」と「予防」。それには日々の「健康管理=資金管理」が一番のクスリです。
今回取り上げた「資金繰り」や「資金調達」のツールを使いこなして、しっかりと会社の「健康」を守りましょう。
会社を守る「資金繰り」「資金調達」に役立つ書式10選
活用のツボ
・1ヶ月間の資金の動きを明らかにします。
・予算と実績を対比し、どの程度達成できたか比較しましょう。
・資金繰り表02(年次)と一緒に使用すると、より効果的です。
活用のツボ
・1年間の資金の動きを明らかにします。
・「差引収支過不足」欄が、プラスになるように努力しましょう。
・資金繰り表01(月次)と一緒に使用すると、より効果的です。
活用のツボ
・6ヶ月間の資金の収支を明らかにします。
・予算と実績を対比し、「思い込み」とのズレを解消します。
・継続的に記入することで、精度をアップさせましょう。
活用のツボ
・金融機関からの借入金残高などを一覧で把握します。
・資金に余裕がない時、残高を確認しながら早めに対処しましょう。
・返済余力に合わせた借入規模を保ちましょう。
活用のツボ
・手許現金の管理が、資金繰りの第一歩です。
・特に現金商売の場合など、毎日の現金残高の管理は必須です。
・毎日、出納帳と実際の残高を合わせるようにしましょう。
活用のツボ
・売掛金は、「全体」ではなく「得意先」ごとに管理しましょう。
・回収の遅れは、資金繰りに大きな影響を及ぼします。
・特に回収の遅れがちな得意先は、慎重に管理しましょう。
活用のツボ
・買掛金は、「全体」ではなく「支払先」ごとに管理しましょう。
・在庫を必要以上に抱えるような発注は、資金繰りを苦しくします。
・たとえ単純ミスでも、支払の遅れは自社の信用を落とします。
活用のツボ
・資金が不足したら、緊急にリストにある項目を実行しましょう。
・普段からリスト項目を実行すれば、より効果的です。
・同時に経営戦略の見直しも図るのも良いでしょう。
活用のツボ
・役員から資金を一時的に借りる際に使用します。
・合わせて、金銭消費貸借契約書も作成しましょう。
・議事録をきちんと取りそろえることは、税務上も大切です。