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人事異動で必要な書類とその書き方

人事異動で必要な書類は、人事異動通知書だけではありません。

業務の引き継ぎや職務権限が変わる場合はその規程書類など、さまざまな書類があります。

本コラムでは、用意すべき文書とその書き方を解説します。


人事異動の書式テンプレート

人事異動で必要になる書類とは?

会社は組織のマンネリ化を防ぐため、人材育成の一環として配置転換や転勤、出向、転籍といった人事異動を行います。部署や勤務地の変更だけではなく、昇進・昇格や降格なども広い意味での人事異動に含まれます。人事異動に際しては、まず人事異動を発令する異動辞令、異動する本人に通知する人事異動通知書、職務権限が変わる場合には、職務権限規程などを作成します。異動する本人は、今まで担当してきた業務に関わる業務引き継ぎ書を作成します。また、営業部門ですと、会社として取引先に対して、担当者が変わる旨の担当者変更通知を発送する必要があるため、異動する本人は、今までの取引先の担当者に向けて、転任のご挨拶状を出すことになります。

異動辞令(人事)

仕事のうえで転職が当たり前の欧米企業と違って、日本では一つの会社に就職したら、車内のいろいろな部署を経験します。そのことにより、従業員は成長していくことができます。ですから職場の人事異動は日本企業特有の制度です。会社は人材育成の一環として人事異動を行い、従業員も当然のこととして受け入れます。異動には勤務地が変わる転勤もあれば、同一勤務地内で部署、職務が変わる異動もあります。そういった人事異動を会社として従業員に命じる文書が異動辞令です。異動自体が人材育成の一環ですから異動辞令の交付には従業員のモチベーションを喚起する役割があります。もっとも、多くの日本企業においては、正式な人事異動の発令の前に内示を非公式に行うのが通例ですから、異動辞令は本人への会社の正式な通達という意味とともに、全社に異動内容を公示する意味も併せもっています。辞令というのは、従業員にとって重要な人事事項を通達する文書ですから、文章は簡潔かつ明確な文言を使用することが大切です。会社が従業員に異動を命じる文書のため、発令者は人事権を有する者、すなわち代表取締役もしくは人事部長となります。事業所内の異動の場合は、工場長もしくは支社長などが発令者になります。

業務引き継ぎに関する書類(本人)

人事異動などで担当業務が変わる場合には、後任者に今まで担当してきた業務の内容を引き継がなければなりません。これがきちんとできないと、その後の業務に支障をきたし、会社に迷惑をかけるだけでなく、異動する本人もいつまでも前の部署から電話で問い合わせを受けなければならなくなり、新しい仕事に打ち込めなくなってしまいます。ですから、業務引き継ぎの内容を記載する業務引き継ぎ書は極めて重要な書類です。業務引き継ぎの内容は、漏れがないように文章にまず書き出していきます。重要事項を網羅した業務内容を書き出すことにより、後任者への伝達ミス、伝達漏れが防げます。事務職の場合には、担当業務の種類、年単位、月単位の担当業務の流れ、作成書類の種類、作成のポイントなどを記述します。事務職は業務マニュアルを日ごろから作成しておけば、いざ異動という時も慌てることなく、それを引き継ぎ書類として説明すれば問題ありません。営業マンの引き継ぎ書類は、顧客別にリストが作成してあると便利です。これも異動になってから作るのではなく、日ごろから顧客別リストを作成しておくと楽です。
具体的なリスト内容としては、顧客ごとの納入品、納入時期、頻度、顧客の担当者名です。などをリスト化します。担当者の趣味や嗜好などもまとめておけば、後任の営業マンも助かるでしょう。

取引先への通達・挨拶状(異動する本人・所属する部署)

取引先への通達・挨拶状は、人事異動が発令されたあとに、異動する本人が書くことも、会社が出すこともあります。いずれにしても、この目的は誰がどこに異動して誰が新任として新しく担当することになるのかを顧客にお知らせすることです。人事異動で職場や部署が変わることになった場合、今までお世話になった顧客先にその旨の挨拶状を出すのがビジネス上の礼儀です。ほかの部署に転勤になったこと、もしくは担当部署が変わったことについて、取引先にお知らせするとともに、今までお世話になったお礼を述べることになります。新任地もしくは新部署での挨拶状は、自己紹介を兼ねて今後お世話になる旨のご挨拶をします。

人事異動に際しては以上のように、本人への通知とともに、お取引先への通知が必要になります。以下では、その具体的な書き方について説明します。

人事異動の書式テンプレート

人事異動通知書(辞令)の書き方

辞令といった場合には、普通本人に人事異動を通知する文書の意味と、会社で人事異動の原本として保管する管理簿の意味がありますが、ここでは本人に通知する文書を説明します。人事異動通知書は、労働条件通知書とは異なり、法律上その作成が義務付けられている文書ではありませんが、会社として職場の異動を命令する役割を果たすため、曖昧にならないように文書で通達すべきものです。通知書には発令する根拠を明らかにするため、発令者(通常は代表取締役名)を明記します。また時期も明確にするため、発令日、異動日を記載します。発令する相手である受命者の名前、新たな所属部署、任命される職位を記述し、最後に本人の新たな任務への期待を込めた言葉などを添えると、受命者のモチベーションアップに効果的です。
配置異動辞令003
配置異動辞令003

人事異動の書式テンプレート

担当者変更通知の書き方

会社が取引先に出す担当者変更をお知らせする通知文書です。文書の日付、取引先の担当者の名前を明記し、会社の担当部門長など、しかるべき者の名前で発状します。件名は「担当者変更のお知らせ」などとし、まず挨拶の言葉を記します。一行空けて本文を書き出しますが、従来の担当者の氏名、担当ではなくなった理由として、退職もしくは異動などの事情を記載し、新たに担当する者の氏名を記載します。次に新任の者の紹介を簡単に記載し、挨拶文で最後を締めくくります。
担当者変更の通知03
担当者変更の通知03

人事異動の際には、以上のような文書が必要となりますが、それぞれ独特な言い回しもあるため、雛形を参考にしながら、書くのが無難であり簡単でしょう。

人事異動の書式テンプレート

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