【例文テンプレートあり】FAX送付状の書き方　〜ファックス送信の基本的なマナーとポイント〜

FAX送付状とは

FAX送付状とは、FAXで送信する書類に別紙としてつける書類で、文書をFAXで送信する際につけるFAXの内容を簡単に説明するものです。表紙のような役割で、一般的には書類の先頭に添付されます。

FAX送付状があれば書類の受け取りがスムーズになり、送信する書類の内容や目的、送信元・送信先の情報が明確になります。

それではさっそく、FAX送付状をつける意味や書き方についてみていきましょう。

FAX送付状の役割

急いで文書を送りたいとき、FAXであればすぐに書類を送ることができ大変便利です。

実際にFAXを送るときは、該当書類だけでなく、FAX送付状をつけて送るのがビジネスマナーです。FAXのやりとりが多い会社等では、1日に数え切れない数のFAXの送受信が行われます。

このように受信件数が多い場合でも、FAX送付状が添付されていれば、誰から誰宛に、何枚送られてきたのかがわかるため、FAX送付状をつけることで受け取り側の混乱や誤解を防ぐことができます。

たとえば、本来2枚送られるべきはずが、1枚しか届いてない場合など、送付状を見ることで枚数の不備に気づき、再送を依頼することができます。

内容確認の意味を含め、書類が正しく届くようにするためにもFAX送付状は大切です。

FAX送付状の書き方

FAX送付状のフォーマットに決まりはなく、手書きでもパソコンで入力してから出力したものでも問題ありません。内容として、文面には下記の6項目を記載するようにしましょう。

①送信年月日

FAX送付状を書く際には、必ず送信日付を明記します。急いでいる場合には、送信時刻を大きな文字で書くこともあります。

②宛名

宛名には会社名・部署名・担当者名を記載します。役職者へ送る場合には敬称にも気をつけましょう。

③送信者

送り主の会社名・部署名・担当者名・住所・電話番号・FAX番号を記載します。

④挨拶文

内容を簡潔に伝えるため、挨拶文は略式で構いません。必要に応じて頭語、結語を選びましょう。

⑤送信枚数

送付する書類の枚数を明記します。

たとえば、「○枚（この用紙含む）」といった具合に、枚数と書類名を記載します。通信障害や紙詰まりによって途中で通信が途切れてしまうことがあり、受取の枚数を確認してもらうためにも必ず送信枚数を記載しましょう。

⑥送信内容

送信する文書の内容を記載します。書類のタイトルだけでもいいですし、簡単な補足説明を書いても構いません。

急ぎの場合

FAXを至急確認してほしい場合、送付状のタイトルに「至急確認をお願いします」といった表現を入れたり、大きく「至急」「要返信」などと記載することで早めに対応してもらえることがあります。

また、FAX送付状の冒頭にも同様の表現を入れ、内容を箇条書きにするなど、簡潔にまとめることで相手に内容を素早く理解してもらえる工夫をしましょう。

最後に、送信日時や送信元の連絡先を明記することで、相手が必要に応じて追加の確認や質問をすることができます。

≫FAX送付状の書式テンプレート

複数枚送る場合

FAXで複数枚の書類を送付する場合には、書類にページ番号をつけるほか、FAX送付状にそれぞれの書類の枚数や内容を明確に記載することが大切です。

また、必要に応じて送信前に先方に電話などで事前に連絡することも効果的です。

相手が読みやすい配慮を

FAXを送信すると文字がかなり不鮮明になります。特に画数の多い漢字や小さい文字は読みづらく、誤解を与えてしまうことにもなりかねません。

そのため、できるだけ文字を大きくしたり、行間を広くとったり、箇条書きにしてできるだけ簡潔に書くなどの工夫をして、相手が読みやすいような配慮を心がけましょう。

必要に応じて手書きのメッセージを追記しても良いかもしれません。

FAXを送付する際のマナー

ここからは、FAXを送付する際に知っておきたいマナーについてご紹介していきます。

送信する書類とともに、送付状の内容も丁寧にチェックし、不備がないように気を付けましょう。

FAX番号を間違えない

急いでいるときにやってしまいがちなのがFAX番号の間違いです。相手に届かないどころか他の人に届いてしまうと情報漏えいにも繋がりますので注意が必要です。

急いでいても、FAXを送る前に一度落ち着いて、相手の名前やFAX番号等を確認してから送るようにしましょう。

なお、時間がある場合には、送信先が間違っていないかどうかを確認するため、FAX送信前に一度確認用のFAXを送信する方法もあります。

枚数が多い場合は、事前に連絡する

送信するFAXの枚数が多い場合は、事前に相手に連絡して送信する旨を先に伝えておくことが望ましいです。

相手のFAX受信機の容量や、受信可能なファイル形式に制限がある場合もあるため、連絡しておくことで受信漏れを発見しやすくなり、再送にも繋げることができます。

また、相手の忙しい時間帯やタイミングを合わせて聞いておき、その時間の送信を避けるといった工夫もできます。

細かい文字や図を用いないようにする

FAXは、相手側の受信機器の性能や設定によっては、文字や図が歪んだり、読み取りづらくなる可能性があるため、できるだけシンプルなフォーマットにすることが望ましいです。

そのためにも、細かい文字や図はできるだけ用いずに、行間や文字のサイズにも気をつけながら送りましょう。

また、相手側のFAXのインクの消費を考慮するという観点でも、できるだけ図や太くて大きい文字などを多用しないといった配慮が大切です。

秘文書は送らない

FAXは、不特定多数の目に触れる可能性があり、情報漏えいのリスクがあるため、秘密の情報を含む書類をFAXで送信することはやめましょう。

万一誤送信があった場合に取り返しがつかなくなる可能性もあります。機密情報を送りたい場合には、郵送や暗号化されたファイルを送信するなど、安全性の高い手段を利用するようにしましょう。

送信済みを確認する

FAXがきちんと相手に届いたか、送信履歴を確認するとともに、特に重要な書類や緊急の連絡の場合には、電話やメールなどで相手に受取の確認をすると良いでしょう。

もし仮に相手がFAXを受信できていなかった場合には、再度FAXを送り、送信されたか改めて確認しましょう。

FAX送付状の例文

最後に、ビジネス、英語、日常などFAX送付状の具体的な例文をシーン別でご紹介していきます。

①ビジネスで使えるFAX送付状の例文

会社宛に送る場合は「会社名（部署名）＋御中」と記載しましょう。

また、取り違えなどを防ぐという意味でも、会社名のほかに、部署名や担当者名（フルネーム）、連絡先を忘れずに記入しましょう。送付元の会社名・部署名・担当者名に関しても漏れなく記載します。

なお、緊急で対応をお願いしたい場合や、返信希望などの要求があれば特記事項として明記することができます。

≫FAX送付状19

②英語のFAX送付状の例文

英語のFAX送付状はカバーシートと呼ばれています。英語の場合、挨拶文などは特に必要なく、日本語よりもシンプルなビジュアルになります。

記載する項目は上最初に示した6つのポイントと特に違いはありません。ではよく使われる文言をご紹介しましょう。

・[FAX/Fax cover sheet]
送付状の冒頭につけるタイトルです。急いでいる場合は緊急であることがわかるよう、「URGENT」と入れましょう。

<例文>
[FAX送信日]
[受信者の名前]
[受信者の会社名]
[受信者の住所]

（英文）
Dear [受信者の名前],

Please find attached a fax that contains the following document(s): [list of documents or description of the content].

Thank you for your prompt attention to this matter.

Sincerely,

（日本語訳）
拝啓 [受信者の名前],

以下の文書を含むFAXを添付いたしましたのでご確認ください：[文書のリストまたは内容の説明]。

迅速なご対応をいただき、誠にありがとうございます。

敬具

[送信者の名前]
[送信者の会社名]
[送信者の電話番号]
[送信者のFAX番号]

実際に使用する場合は、会社のフォーマットに合わせたり、相手や文書内容に合わせてカスタマイズする必要があるため注意してください。

③可愛いくておしゃれなFAX送付状の例文

FAX送付状の雛形には、可愛くておしゃれなデザインのものもあります。

イラスト入りやキャラクターモチーフのものはオリジナリティがあって人気です。SHOPからお客様へ送る際やプライベートの個人宛てなどで使われています。

≫猫とポストのイラストのFAX送付状

まとめ

FAXを送信する際につけるFAX送付状についてご説明してきました。

FAXは郵送よりも迅速に送信ができる点で大変便利ですが、手順を間違えると相手に失礼になってしまうこともあります。

ビジネスマナーとして、また送信内容を正確に伝えるためにも、FAX送付状をFAXにつけることは大切です。フォーマットに決まりはありませんが、書くべき項目をおさえつつ、FAXの送り先によっては英語カバーレターや、イラスト入りの送付状を選んでみてもよいでしょう。

FAX送付状の書き方のポイントと例文を参考にし、テンプレートを上手に使いながらFAX送付状を作成してください。

≫FAX送付状の書式テンプレート