弁護士が伝授!正しい債権回収の方法

第3回 正しい債権回収の基本 請求をきちんとしよう!!

2013/6/17

東銀座綜合法律事務所
経営者弁護士 野村雅弘

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債権回収はきちんとした請求によって回収率が上がる

通常、売った商品の代金は、請求書を相手に送付し、相手が支払うという流れになりますから、まずは支払期限がきちんと記載された請求書を相手に送ることが債権管理の基本中の基本となります。

ところが、請求書を送ったにも拘らず、支払いがない場合があります。債権未回収の発生です。
このような場合、再度であることを記載した再請求書を送ったり、電話で連絡したり、相手の会社まで行って事情を聴いたりするという対応が必要ですが、そうした対応をしたにもかかわらず、相手が支払いをしてこない場合があります。二度目ですから忘れているはずはありません。どうしてでしょうか。
考えられるのは、支払うお金が手元にない場合、お金はあるが支払いが遅れることをあまり気にしない相手の場合、お金はあるが商品に不満があるなど支払わない理由がある場合です。理由がある場合、内容証明郵便で請求することはさらなるトラブルの原因となりかねませんが、それ以外であれば、きちんと内容証明郵便にて請求をすることで回収の可能性は高まります。

代金の支払いを請求するための内容証明

内容証明郵便の方式

内容証明郵便には、郵便局が指定するルールがあります。
例えば、一枚の紙に書ける文字数は、縦書きで1行20字以内、一枚26行以内ですし、横書きの場合は、一行13字以内、一枚40行以内か、一行26字以内、一枚20行以内という一枚当たり520文字という制限があります(ただし電子内容証明郵便は制限がありません)。
また、複数枚になる場合、契印が必要ですし、訂正や削除にも若干のルールがあります。
そうしたルールに従って作成した内容証明郵便を3通作って、郵便局の窓口に出します。

内容はシンプルかつ正確に

内容証明郵便は、郵便局が相手宛に出した書面の内容を証明してくれるものですから、最後の手段である訴訟においても意味を持ってきますが、そのためには書いてある内容が正確であることが重要です。
相手に反論の理由を与えないためには不正確あるいは曖昧なことを書きすぎないことも大事です。
売買代金の請求では、端的に、①いつ、②何を売って、③請求書をいつ送ったが、④約束の期日に支払いがない、⑤いつまでに支払え、⑥支払われない場合の対応手段、を記載するのが一般的です。

支払われない場合の対抗手段は、常識の範囲内で、示唆する程度に

売買代金債権は、相手に対し、売買代金の支払いを要求できる権利ですから、これをすることは当然です。
とはいえ、これには限界があります。たとえば、請求の方法や内容が、常識を逸脱するようなもので犯罪になるような場合は、当然のことながら許されるものではありません。
ですから、「代金が支払わなければ~します」と言うのは、書き方やその内容次第で恐喝罪や脅迫罪が成立しかねませんから熟慮の上に記載すべき事柄です。安易に告訴などという言葉は持ち出すべきではありません。
もちろん、最後通告ですし、これに応じなければ訴訟や担保権の実行をするというこちらの毅然とした態度も相手に伝える必要があります。
そこで、書式例よりは少し柔らかい表現になりますが、「民事訴訟の提起を含めた法的措置を検討します」程度にとどめるのが無難でしょう。

配達証明を必ずつけましょう

内容証明郵便を出す場合、相手が受け取ったことまで立証することが裁判上必要なこともあります。そのため、配達証明を必ずつけましょう。裁判では内容証明とともに、証拠として使用することになります。

<続く>

提供元:ドリームゲート

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