事業計画書の書き方(既存事業編)

第七章 製造業の場合
①【概要】

2013/2/6

株式会社コンパス
代表取締役/ マーケティング・コンサルタント

鈴木 進介

事業計画書の書き方(既存事業編)
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「製造業で事業計画をつくる!」 【製造業版】

それでは、さっそく製造業を例に事業計画をつくっていきましょう。ここでは「エコバッグ」(レジ袋の代わりとなる持参用のバッグのこと)の新製品事業計画というケースで考えていきます。ただし、法人向けに納入する部品や機械を製造しているという企業でも、記述の手順や視点は同じですので、自社のケースに置き換えて読み進めてください。

製造業 事業概要編

サマリー(要旨)

【サマリーページ】

サマリーページとは、事業計画の全体像を記述するページです。各項目一行程度ずつでもいいので、要点だけを記述しましょう。

特に注意すべき点は、①「顧客対象」:誰が買ってくれるかと、②「差別化ポイント」:競合企業と何が違うのかの2点です。これは他の業界でも同じなのですが、特に製造業の場合は、新しいニーズ発掘や競合とは明らかに異なる点を明確にしないと年々事業環境が厳しくなってきています。

この2点の掘り下げが甘いと、単なる価格競争に陥るリスクがありますので、熟慮の上、要点のみ簡潔に記述しましょう。

事業の前提条件

ここでは、「エコバッグの新製品」開発を展開する前提で、考えてみましょう。

【事業ビジョン】

ただエコバッグをつくる、おしゃれなバッグをつくるというだけでは、事業の発展が見込めません。エコバッグづくりを通じてどういう社会を築きたいのか大きな視点で考えて下さい。
カバンの場合は、人々が持って歩きますので、広告効果も見込めます。そうなると単におしゃれなバッグというだけではなく、一つのメディアとしてメッセージの発信機能が価値を持つという捉え方も出来ます。

Q: エコバッグの製造を通じて何を目指したいですか?

Q: この事業単独で「いつ、どれくらいの売上と利益」をイメージしますか?

【事業背景/参入意義】

なぜエコバッグなのか、市場性や自社が活かせる強みやこの事業を思いついたキッカケ・動機なども記述しましょう。

また、自社でどんな位置づけなのかを考えることによって、かける人員やコストなども変わってきますので、エコバッグ事業の位置づけを確認しておきましょう。もし新規事業で始める場合は、この位置づけの確認が必須事項になります。

Q: なぜこの事業を行うのですか?

Q: この事業は社内でどんな位置づけにしますか?

事業概要

【事業概要】

エコバッグの事業形態はシンプルですので、要点を簡潔に「整理する」という視点で良いでしょう。ただし、商品の良さもさることながら、「誰に提供するのか」という顧客対象は熟慮の上、記述することが求められます。

そこで、他社にはない個性を熟慮してから、それぞれ「誰に、何を、どのように」提供するかの記述を行いましょう。それぞれを簡潔に一行ずつ表現する場合、どこが個性的でどこが競合と異なるのかを常に意識して記述してください。

また、イメージ図の部分は、商品のイラストや写真を添付してもいいですし、もしくはバッグが持つ基本仕様などを記述してもいいです。詳細は後のページに記述するとしても、この部分で概ね新商品の内容が分かるようにしておきましょう。

Q: 誰に・何を・どのように提供しますか?

Q: エコバッグの基本情報を整理するとどうなりますか?

【事業コンセプト】

「エコバッグを製造する」といっても、単におしゃれというだけでは顧客の心を動かすことは出来ません。コンセプトとは、とどのつまり「顧客が買う理由」とも言い換えることも出来ます。

エルメスのバッグのように「とにかく品質が良い(耐久性に優れる)」点が売りなのか、ヴィトンのように「ブランドイメージ」で売るのか、コーチのように「手ごろな価格なのにデザイン性が高い」点を売りにするのか、決定的な購買要因を想定しましょう。

ここでは、「社会貢献の価値」や顧客心理にスポットを当てています。

Q: 顧客への本質的な提供価値はなんですか?

提供元:株式会社コンパス

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