事業計画書の書き方(既存事業編)

第五章 飲食業の場合
③【マーケティング】

2013/2/6

株式会社コンパス
代表取締役/ マーケティング・コンサルタント

鈴木 進介

飲食業 マーケティング編

商品戦略

【事業・商品戦略】

< ①メニュー・ラインナップ・スペックなど >
フードとアルコール、またはそれぞれの内訳などで比率や特徴的なメニューなどを記述しましょう。店舗に顧客が来てメニューを見たときの第一印象で魅力を感じてもらえるかどうかに関わってきます。ここでは、詳細に書きすぎずに、顧客視点で直感的に、こんなメニュー構成の店だとイメージできるレベルでポイントのみ記述しましょう。

Q:どんな商品構成ですか?どんなサービスを提供しますか?

< ②特徴 >
飲食店の場合、クチコミしてもらえるような目玉商品や頼みやすいオススメ商品など、自社の強みを活かしたシンボル的な商品の「特徴」を記述してください。「この商品といえば、この店」と連想できるレベルのものや、その特徴などが記述できれば理想的です。

Q:サービスの特徴は何ですか?商品の特徴は何ですか?

< ③顧客にとってのメリット >
顧客にとって、そのサービスや商品がどうメリットがあるのかを記述する部分です。前述の特徴のように自社視点だけでは顧客はお金を払ってもらえません。単に美味しいというだけでもなく、低価格というだけでもなく、競合と比べ、なぜあなたの店を選んでもらえるのか具体的にそのポイントを記述しましょう。

Q:サービスや商品のどこに顧客はメリットを感じてくれるでしょうか?

< ④良い商品である裏付け・実績・推薦など >
いかに、商品が良いものであるかの裏づけを記述する箇所になります。今回の事例では、安全安心や自然派をうたうわけですから、なぜ安全安心な食材だと言えるのかなど、例えば品質の証明や顧客からの推薦文などで説得力を演出する必要があります。

Q:サービスや商品が良いというだけの根拠はどんなものがありますか?

価格戦略

【価格ポリシー】

価格ポリシーは、企業が発信するメッセージなので、慎重にかつ熟慮しましょう。激安にするのか、ちょい安にするのか、ちょうどいい価格にするのかで、客層やブランドイメージ、また販売数量まで影響を及ぼします。

居酒屋の場合は、低価格な店が急増しているため、単に安いというだけではなくそれ以上のものをどう提供できるかという視点で価格ポリシーを考えてみてください。

Q:低価格でシェア狙い?ちょうどいい価格?高価格でブランド価値勝負?どの路線ですか?

【標準モデル】

ここでは代表的なメニューの標準価格帯や平均的な客単価を記述しましょう。

Q:標準価格はいくらにしますか?平均単価はいくらですか?

【検討条件】

< ①原価はいくらか? >
ここでは、原価にかかる大まかな費目と金額を記述します。仕入れ金額にかけたコストを詳細に試算し、目標とする利益を上乗せして価格を決める場合の条件です。食材の場合は、仕入れ価格が乱高下することもありますので、注意が必要です。

Q:原価はいくらですか?原価率や原価の明細はどんな費目でしょうか?

< ②競合価格はいくらか? >
最近では、飲食店のガイドとなるサイトに、おおよその予算を広告内に掲載しているお店も増えてきたため、競合店の客単価の調査もしやすくなってきています。競合価格と比べて、高めにいくのか安めにいくのか、その場合どの程度の価格差にするのか詳細も検討して記述しましょう。

Q:競合の価格はいくらでしょうか?どの程度の差をつければいいでしょうか?もしくは競合と同じにしますか?

< ③顧客が求める価格はいくらか? >
この部分は、一番難しい点です。しかしながら、どんな業態やメニューにどの程度顧客が払えるかということを、顧客対象を明確にしておけば想定しやすくなります。一ヶ月にかけるお小遣いの額や飲食費用の予算からある程度は導き出すことができるからです。

Q:顧客はどの価格の時に一番集客が増えるでしょうか?最低ラインと最高値を設定して検証しましょう。

販売チャネル戦略

【販売チャネルのポリシー】

飲食店でなどの店舗を有する事業の場合は、立地に関するポリシーを記述しましょう。飲食店における販路とは立地に他ならないからです。「どんなお店をどんな場所にどう展開していくのか」などポイントを簡潔に記述しましょう。

Q:立地に関しては、どんな戦略を考えていますか?

【販売チャネル】

飲食店の場合、メインとなる立地とサブとなる立地、または大型店で展開する立地と小型店で展開する立地などいくつかのパターンが想定できます。

まずは、メインとなる立地条件などを想定し、次にそれを補完する立地はどこかという手順で考えていきましょう。想定できる立地条件を例えばA~Cパターンのようにパターン別に分けて、後で優先順位の番号を振っていくことで整理することも有効なやり方になります。

Q:立地条件はいくつ考えられますか?また複数考えられる場合、優先順位はどうしますか?

【新規チャネル】

店舗の基本形が出来た後は、集客が見込める新たな立地条件を探っていく必要があります。この段階で詳細までは不要ですが、例えばこんな立地が次に見込めるのではないか、こんな店舗と共同出店をしたら集客力が上がるのではないかなどと仮説を立ててみましょう。

Q:今後力を入れて新たな立地はどこですか?また異業種と連携するならどこですか?

プロモーション戦略

【プロモーションのポリシー】

どの手法に重きを置くのか、その戦略をここでは記述しましょう。ネット上の広告掲載を中心にするのか、または雑誌などへのリアルな媒体に掲載して、サイトへ呼び込むのかなど中心となる手法を設定し、効果的な宣伝方法を明記しましょう。

Q:最も効果が出ると考える方法は何ですか?どんな広告展開を考えていますか?

【プロモーション方法】

< ①広告 >
一般的に、ネット上のビジネスの場合は、キーワードから検索されて上位に表示されるようにするSEO対策。検索結果に伴って広告が表示されるリスティング広告、大手ポータルサイトなどへのバナー広告の掲載、こう読者数を複数持つメルマガへの広告記事の配信などが代表例として挙げられます。

しかし、競合企業も同じような策をとっていますので、コストの余力が出来た時やキャンペーン時などは、雑誌媒体などに広告を出して、認知度を一気に上げるなどの方法と組み合わせましょう。

Q:リアルな媒体とWEB上ではそれぞれどのような広告展開が考えられますか?

< ②パブリシティ >
新製品が出た!というだけでは大手マスコミは取材には来てくれません。しかしながら、マスコミへのパイプをつくっておく意味でも定期的に日時を決めて、プレスリリース(取材を依頼するためのコンタクト用の連絡:手紙、メール、FAX、専門サイトへの書き込み)を行いましょう。また、取材で取り上げてもらいやすくするためには、話題性がある「ネタ」をつくることもポイントです。「日本初の食材を使います!」、「飲食代金から一定金額を社会貢献へ寄付します!」など。

Q:どんなネタをどんな頻度で、どこのマスコミに配信しますか?

< ③人的販売 >
飲食店の場合、顧客が来るのを店で待っているという姿勢が基本となるでしょう。しかし、待っているだけでは競争に打ち勝てません。そこで、例えば近隣の店舗へチラシを置いてもらったり、顧客対象が会社員であれば近隣の企業へご挨拶と称して、チラシやクーポン券を配布しに行くことも大切なプロモーション活動になります。

Q:人的動きは、どんな動きをしてどこに働きかければ、店舗への動線をつくれますか?

< ④販売促進・クチコミなど >
特にネットビジネスの場合、ネット上でのクチコミを作るかという点が大切な視点になります。特にFacebookやTwitterでの情報発信や認知度向上のための仕掛けは、今後も重要度が増していくものと思われます。

特に個性的な情報や、思わず誰かに伝えたくなるような事柄や写真はすぐにクチコミとして拡散していきますので、予めこれらSNSでの宣伝方法もしっかりと練って記述しておきましょう。場合によってはクーポンと組み合わせることも有効です。

Q:SNSを使うなら、どのSNSでどんなクチコミの仕掛けや認知度向上の取り組みをしますか?

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