事業計画書の書き方(既存事業編)

第四章 オペレーション
①【財務計画】

2013/1/25

株式会社コンパス
代表取締役/ マーケティング・コンサルタント

鈴木 進介

オペレーション編

財務計画

このページでは、損益計画を中心に、どの程度この事業が儲けを生み出すかを記述します。パワーポイントでつくる事業計画書では、主要な数字のみ簡潔に記述し、詳細な経費の明細などは別途エクセルで試算すると良いでしょう。なお、詳細な数値計画を求められる場合は、エクセルで試算したものを別紙で添付する形式をオススメします。

【損益計画】
前提条件

いきなり損益計画をつくるのではなく、まずはその前提条件を熟慮し、主要となる数字の骨組みを決めましょう。売上高の算定にあたっては、次の公式を基準にその内訳を試算します。

売上高=①単価×②客数×③購買数

< 売上に関連する項目 >
①各商品やサービスの平均単価の設定
②1日の平均客数の設定 
※小売店のように毎日顧客が増減しない場合は、月間でも年間での試算でも構いません。
③1顧客の平均購買数の設定 
※個人向けなら1人あたり、法人向けなら1社あたり買って頂く数を推定します。

< コストに関連する項目 >
④平均原価の設定
※平均原価を試算すれば、そこに客数と販売数を掛け算することで、合計の原価金額が算出できます。
⑤平均人件費の設定
※特に人件費の比率が高い場合には、平均値に人員数を掛け算することで、合計人件費が算出できます。
⑥年間広告予算の設定
※前年度の実績や今年度のプロモーション計画を加味して、予算設定を行いましょう。

★その他、損益の試算で重要となる数値項目があれば、書式の項目にこだわらずに記述しておきましょう。

標準ケース

前提条件に基づいて「年間ベース」で計算し、標準的な損益の推定を行います。また、利益率や各経費の比率など「%」で構成比を記述しておくことで、一目瞭然でその試算の妥当性が判別しやすくなります。
なお、ここでは詳細な費目や月次での推移を記述せずに、あくまでも簡潔にポイントのみ記述して一目で分かるように表現することが大切です。(パワーポイントの書式の場合)

損益計算書には、本来、「営業外収入」、「営業外費用」、「経常利益」などの項目が必要ですが、まずは本業の儲けを示す「営業利益」までで留めておくことをオススメします。本業がどれくらい儲かるかどうかを中心に表現するためです。その他詳細は、別途エクセルで詳細な試算や費目の記述などをすれば良いでしょう。

例えば、飲食店であれば、以下のような記述イメージになります。

ワーストケース

標準的な試算や、自分の希望的観測も含めた楽観的パターンでの試算をよく見ますが、悲観的シナリオの「ワーストケース」も記述しておきましょう。なぜなら事業は計画通りにいくとは限らないからです。悲観的シナリオは、読み手にネガティブな印象を与えるとの恐れから避ける人も多いです。
しかし、ワーストケースを記述することで、経営や営業面でどんな手を打てば良いかを検討しやすくなります。また、新規事業の場合は、撤退基準の検討材料にもなりますので、恐れずにワーストケースも試算しましょう。

グラフ

数字の羅列では、読み手側が読んでいて疲れてしまいます。あくまでも直感的に全体像や、要点をつかめるように、出来る限りグラフにして表現しましょう。グラフの原紙はエクセルで作成し、パワーポイントの書式に”コピペ”することをオススメします。
売上高などの増減を月次で表現する場合や前年比で表現する場合は、棒グラフや折れ線グラフ、損益計算の費目の構成や例えば地域別売上比率などであれば円グラフなどを用いましょう。

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