事業計画書の書き方(既存事業編)

第二章 市場性
④【差別化ポイント】

2013/1/25

株式会社コンパス
代表取締役/ マーケティング・コンサルタント

鈴木 進介

事業計画書の書き方(既存事業編)
第一章 第二章【1234、】 第三章 第四章 第五章 第六章 第七章 第八章

差別化ポイント

このページでは、強みを活かしながらもどこを競合企業との差別化ポイントにするのかを記述していきます。差別化ポイントをつくるためには、まず競合の実態をよく知ることから始めましょう。競合を知らずして差別化ポイントを明確にすることはできません。

【競合企業】

競合企業は、頭の中にあっても書き出してみて社内で共通の意識を持ちましょう。「企業名、事業内容、強み、弱み」の4点を表にすれば一目瞭然になります。また必ずしも詳細を書き出す必要はありません。要点のみ簡潔で書くことをオススメします。

競合企業の強みに対して自社は勝てるのか、また負けているとすればどの程度差があるかということを考えながら記述すると効果的です。また弱みの部分は、自社が勝負をかける差別化ポイントにつながりますので、情報収集し熟慮してください。

【差別化ポイント】

差別化ポイントは主に3つに絞って検討すると書きやすくなります。「①手軽力、②商品力、③密着力」です。

「①手軽力」とは、低価格・短納期・使いやすいなど顧客が手軽にできる部分で勝負する力のことです。例えば、牛丼の吉野家の「うまい・はやい・やすい」や、Amazonの「1クリック発注」などもこのパターンです。

「②商品力」とは、文字通り商品力だけで差別化することを言います。最新の技術である、最新の技術ではないけど品質が最高級、品質は普通だけど他社の3倍の品揃えなど、あくまでも商品で勝負する場合です。例えば、品質では「エルメスの革のバッグ」や「リッツカールトンホテルの接客」、品揃えでは「ユニクロのフリースの色の種類」などです。

「③密着力」とは、カスタマイズや営業の訪問頻度、そして店舗数など、顧客にいかに密着しお困りごとを解決する力があるかのことを指します。「ナイキのネットでスニーカーのオーダーメード」や、「電化のヤマグチによる家電製品の地域密着による訪問営業」、「コンビニエンスストアの近所への出店」などです。

全てを差別化ポイントにすることは難しいのですが、まずは差別化できるポイントを全てリストアップしましょう。

【成功の鍵】

「成功の鍵」とは、この1点を競合に勝てば事業で成功するという鍵のようなものを指します。

例えば、ユニクロのヒートテックより低価格の下着は他社も出しています。しかし、ユニクロは低価格で一番を取らずに、「暖かさ」という「品質」で一番をとって成功しました。つまり、ヒートテックの成功の鍵は価格ではなく、品質でした。また、アップルのi-Padは、最新の技術というよりもタブレット市場を開拓するという点で「新しさ(新しいタブレット端末という領域)」に成功の鍵がありました。

先に差別化のリストアップを3つの視点で検討していただきましたが、ここではその中でもどの部分を「最重要ポイント」にして成功させるのか。これを検討してください。注意点は1つに差別化ポイントを絞るといっても、他の点も平均点は上回っておかなければ、競争から脱落してしまいます。

提供元:株式会社コンパス

« コラムの王様トップ »
このページの上部へ