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今こそ紙作業をデジタル化し、生産性向上へ!

ワークフロー総研</mt:Var>  ワークフロー総研 著者:ワークフロー総研   編集部

今こそ紙作業をデジタル化し、生産性向上へ!

日々の業務で、見積書や請求書、稟議書、会議資料などを作成する中で、いまだに紙が介在している業務は多いのではないでしょうか。データで共有できればもっとスムーズで早いはず…と感じる方も多いと思います。今回は、「紙」を媒介することで生産性が低くなってしまう状況を整理した上で、どのようにデジタル化し、生産性向上に繋げていくのかについて、活用できるツールとともにお伝えしていきます。

50%以上の企業が契約や見積もり・請求、会議資料共有に紙を使用

オフィスには、当然のように紙で行われる業務があふれています。

Biz Clipが2020年3月に行った調査によると、約2,500人のビジネスパーソンのうち、50%以上が「契約・申請書類(66.5%)」「取引先・顧客への請求・見積もり(57.9%)」「社内会議資料(54.8%)」といった業務工程に紙が介在していると回答。40%台の回答を見ても「受発注書」「社内稟議・申請」など、日々の業務で頻繁に扱う書類が並びます。

紙の文書が介在する業務工程

こうした紙で行われる業務は、私たちが意識している以上に多くの無駄を生んでいます。
例えば、請求書の送付作業を分割すると、それぞれ次のように、無駄を生む“トラップ”が潜んでいることがわかるでしょう。

  • 送付状の作成:時候の挨拶を間違えるとやり直し
  • 送付状と請求書の印刷:用紙・トナー切れやプリンターの順番待ちによるタイムロス、誤字があるたびに印刷し直し
  • 請求書に押印:押印に失敗したら作り直し、決裁者がつかまらないことがある
  • 封筒の準備:封筒の汚れ、宛先を書く手間
  • 郵送:切手や配送料のコスト、書類到着までのタイムロス

送付作業と同じように、業務プロセスを細かく分解していくと社内会議資料や契約書、稟議書による決裁などにも、無駄が潜んでいる可能性が往々にしてあります。

無駄な紙作業をデジタル化!その方法と活用ツールを総まとめ

無駄の多い紙の作業は、そのほとんどをデジタル化することが可能です。具体的な方法を、活用できるツールとともにご紹介しましょう。

見積書や請求書:PDF形式の電子帳票をメールに添付して送付

見積書や請求書、納品書、支払明細書、領収書といった帳票は、必ずしも紙媒体である必要はなく、電子発行できることが法律で認められています(電子帳簿保存法)。送り先の了解が得られれば、PDF形式の帳票をメールに添付して送付するのがよいでしょう。

ただし、メールには誤送信などのセキュリティリスクもあるため、社内で別途セキュリティ対策が必要です。

資料共有:クラウド型ドキュメント共有サービスで作業コスト削減

社内外での資料共有には、クラウド型のドキュメント共有サービスが有用です。主要なものとしては、Googleの「Google ドライブ」やMicrosoftの「OneDrive」などが挙げられます。

初めて連絡をする方には、メールを使うケースが多いかと思いますが、すでにNDA(秘密保持契約)を締結しているクライアントや、定常的に取引をしている取引先などであれば、クラウドサービスを積極的に活用してみてはいかがでしょうか。郵送に掛かるコストや作業時間の削減が期待できます。

会議、報告:ビジネスチャットやWEB会議ツールで簡素化・ペーパーレス化

日報や週次報告、会議など社内の情報伝達では、「Slack」や「Microsoft Teams」「Chatwork」といったビジネスチャットの導入を検討してみましょう。

紙で情報伝達するデメリットは、資料や報告書の印刷に手間やコストが掛かるだけではありません。例えば、会議資料を作成する際には、本来の目的である情報共有よりも、資料の体裁を整えることに労力を費やしてしまいがちです。また、紙ベースで報告をすると、その紙資料を持っている人以外に情報が共有されにくいのも難点です。

こうした会議や報告をビジネスチャット上でのコミュニケーションに置き換えれば、紙の書類を作成・印刷する手間が省けます。

「電子化するだけならメールでもいいのでは」とも思われるかもしれませんが、関係者に等しく、よりスピーディに情報共有できるのもビジネスチャットの特徴です。中でも、部門やプロジェクト、トピックごとにチャットへの参加メンバーを設定できる「グループ」「チャンネル」といった機能は、メールにはない強みだといえます。

さらに、口頭での会話に近い形で気軽に発言できる側面がありながら、メンバーが各々都合のいいタイミングで議論に加われる点は、コミュニケーションを加速させます。

もし、チャット上では議論しきれない場合には、対面会議だけでなく、「Zoom」や「Google Meet」などを使ったWeb会議も活用したいところ。画面共有機能を使えば、紙の資料がなくても、参加者全員で資料を見ながら会議を進めることが可能です。また、同じ会議室に集まらなくても会議ができることから、在宅勤務・サテライト勤務などテレワーク中のメンバーとの会議にも重宝します。

稟議、契約書:電子ワークフローやクラウドサインでハンコが不要に

捺印が必要な稟議書や契約書、検品書に関する業務も、タイムロスによる無駄が生じやすい作業の代表例です。これらはクラウドサインなどの電子契約サービスやワークフローシステムでデジタル化できます。

電子契約サービスやワークフローシステムは、物理的にハンコを押すことなく、PCやスマートフォンで申請から回覧、決裁までの一連のプロセスを進められるのが特徴です。オフィスの外でも申請・承認できるため、「外出が多くてなかなか申請できない/承認できない」といった問題を解決。テレワーク中に捺印のためだけに出社するといった非効率性も解消できます。

さらに、書類回付のタイムロスを削減できるため、契約書を締結したり検品書を送付したりする際に、取引先の担当者を待たせてしまうシーンも減るでしょう。

コロナ禍で求められる生産性向上。紙からの脱却で実現を

改めて紙での業務を見直すと、不要な待ち時間があったり、紙の記入によるミスがあり、再度紙での提出をやり直しが発生したりと、本来業務に当てるべき時間が紙によって奪われてしまっている現実があります。紙からデジタルになることによって、ミスの減少、そしてビジネスのコミュニケーションが加速します。コロナ禍での変化に対応するため、ビジネスにおけるスピードは特に重要度が増しています。コロナ禍を乗り越えるためにも、デジタル化は必須だと言えます。

昔ながらの業務の方法は慣れており、変えていくことに抵抗感があるかもしれません。しかし、今だからこそ見直しを行うことで、さらに前進・進化することが可能です。

デジタル化に成功している企業の中には「管理部門や監査法人によく確認したら、意外とすんなりデジタル化できた」という例も見られます。デジタル化による生産性向上の余地はまだまだあります。この機会にぜひ紙文化を見直し、業務をアップデートしてみてはいかがでしょうか。

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著者プロフィール

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編集部

ワークフロー総研

「ワークフロー総研」では、ワークフローをWork(仕事)+Flow(流れ)=「業務プロセス」と定義して、日常業務の課題や顧客の潜在ニーズの視点からワークフローの必要性、重要性を伝えていくために、取材やアンケート調査を元にオンライン上で情報を発信していきます。また、幅広い情報発信を目指すために、専門家や企業とのコラボレーションを進め、広く深くわかりやすい情報を提供してまいります。

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