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第27回 良好な関係を築くお礼メールの書き方ポイント

著者:一般社団法人日本ビジネスメール協会認定講師 オフィスミカサ  長野 裕香

表情や態度がダイレクトに伝わる対面とは異なり、メールで感謝の気持ちを表現するのは難しいものです。

私生活やビジネスなど、さまざまなシーンで使用頻度の高い「お礼メール」ですが、テンプレートをそのまま使用してしまうと、相手に感謝の気持ちが正しく伝わらない可能性があります。

テンプレートの利用はスピーディーな対応ができる反面、ありふれた文面になりがちです。

一方、相手のために書いたことがきちんと伝わる文章であれば、好印象を抱いてもらえるでしょう。

お礼の場面や相手との関係性、自分の立場を考慮したうえで、文章の剛柔をうまく使い分けていく必要があります。


お礼のメール、あなたの気持ちは伝わっているでしょうか

お礼のメールを送るときは、良好な人間関係を築くチャンスです。そして同じお礼のメールでも、書き方によっては親近感を増し、好印象を与えることができるでしょう。今回は、お礼のメールの書き方のポイントについて、解説します。

学生さんからの「厚く御礼申し上げます」に違和感

「心より感謝申し上げます」「感謝申し上げる次第です」などのかしこまった文面は、どうしても堅苦しくなりがちです。先日も「学生の方からのお礼のメールに『厚く御礼申し上げます』とあって、なんとなく違和感がありました」というお話をお聞きしました。メールの文章は、あまりに、その人の雰囲気や人柄と違うと、違和感が出てしまい、気持ちがうまく伝わりにくいものです。「本当にありがとうございました」「いつも感謝しています」などの柔らかい表現も、自分のレパートリーとして持っておき、お礼の場面や相手との関係性によって、使い分けができるのが理想的です。

テンプレート利用は逆効果の場合も

ビジネスメールの書き方を学んだことがない、ビジネスメールに慣れていない方の中には、インターネット上にあるビジネスメールの例文を、利用している方も多いです。参考にするなら良いのですが、テンプレートを「そのまま」利用すると、どうしてもありふれた文面になってしまいます。見慣れたお礼文メールに「これはテンプレートを利用している=お礼のメールを書くのが面倒なんだな」と感じさせてしまうと、悪い印象すら与えかねません。

具体的に書くことで、気持ちを伝える

では、どうすればよいのでしょうか。まずお礼を書くときは、どういうことに感謝したのかを「具体的に書く」ことがポイントです。個々の事実についてお礼を伝えることで、その時の自分の「体温」が伝わるため、気持ちが表現されやすく、相手の心に響きやすくなります。

感謝した気持ちを、素直に表現する

例えば、先日行った打ち合わせについてお礼を述べる場合「先日はお打ち合わせ、ありがとうございました」とだけ書くよりも、相手が忙しい方であれば「お忙しいところ、貴重なお時間をいただき」と一文追加するだけで、相手への配慮が伝わり、印象が大きく変わります。他にも、相手に対して「ありがたい」と思ったポイントを素直に表現してください。資料を準備してくださったこと、複数のご提案をいただいたこと、足元が悪い中いらしてくださったこと。自然と具体的なお礼の文面となり、気持ちが伝わりやすくなります。

素直に感じたお礼の気持ち、相手に「伝わるように伝える」ことを意識してみてください。あなたのメールが、お互いの良好な関係を築くためのコミュニケーションの第一歩となるでしょう。

セミナー情報

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著者プロフィール

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長野 裕香

一般社団法人日本ビジネスメール協会認定講師 オフィスミカサ

元市職員として、市民、市役所内部、大手企業の社員など、さまざまな相手と、メールでやり取りを行ってきた経験から、メールの重要性を痛感。現在は講師として、講演や執筆などでビジネスメール教育の普及を行う。

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