日本国内の会社が外国人を雇用する場合には、日本人を雇用する場合とは異なる注意が必要とされていますが、ご存知でしょうか。

今回は、外国人労働者雇用時の留意点をお伝えします。

1.「在留資格」とは?

「外国人と日本人では、雇用の場面ではどういった点が異なるのでしょうか?」

「まず、外国人の場合は、『在留資格』を根拠として日本での滞在が認められています。そして、『在留資格』ごとに活動範囲が決められてしまっているため、場合によって労働して報酬を得ることができない場合があります」

「具体的には、どんな在留資格を持っていればよいのでしょうか?」

「在留資格が『永住者』、『日本人の配偶者等』、『永住者の配偶者等』または『定住者』の場合は、特に活動範囲の制限はありません。しかしながら、他の在留資格で滞在している場合には、活動範囲に制限があり、どのような職業にでも就くことができるわけではありません。
例えば、『教育』という在留資格であれば、中学校や高校などで教師が英語の授業を担当するといった業務が行えます。そのほか、外国人が日本国内において会社を設立するような場合は、『投資・経営』という在留資格を取得します。
多くの企業において、外国人を雇用する場合、『人文知識・国際業務』という在留資格が活用されていますが、その場合、人文科学の分野に属する知識を必要とする業務などに限定されていますので、通訳業務や外国との通商業務などの活動を行うことになります」

「留学生がアルバイトの面接を受けたり、実際にアルバイトしたりしているように思うのですが、違法なのですか?」

「原則として『留学』という在留資格は就業が許可されていません。しかし、法務大臣の許可を得れば、例えば、毎月28時間以内の範囲といった条件付きで就労が認められています。したがって、留学生のアルバイトを雇用する場合には、資格外活動許可書を確認する必要があります」

2.採用後の注意点

「採用後に注意すべき点はあるのでしょうか?」

「外国人を雇用する事業主は、外国人労働者の雇い入れ及び離職の際に、その氏名、在留資格、在留期間、生年月日、性別、国籍・地域、などを届け出なければなりません。基本的には、在留カード(かつての外国人登録証明書)を確認することで把握することができる事項です。
また、雇用保険等についても日本人と同様に、被保険者に該当する場合は、適用手続きを行う必要があります」

「日本人の場合と比較して注意すべき点はありますか?」

「やはり、契約関係を明示しておくことは、重要です。日本人の場合でも、労働条件通知書を交付することが義務付けられていますが、外国人の場合は、言語の壁によるコミュニケーション不足が生じやすく、労働条件を通知書又は契約書の形式で作成しておくことは、後日の紛争を避けることや労働条件への理解を求めるにあたって非常に重要であると考えられます。厚生労働省は、英語の労働条件通知書については、モデルを発表していますので、これを活用又はアレンジすることも検討に値するでしょう」


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