これも“自動操舵”に問題。
社保庁が年金から多額の税金天引き
今回の所得税の確定申告では、社会保険庁による未払い年金一括支給時に過大徴収された所得税の還付が大問題となっている。
■税務署に年金受給者から問い合わせが殺到?
確定申告が始まる直前に今回の問題は発覚した。
納めすぎている所得税を取り戻そうと、年金受給者らからの問い合わせが税務署に殺到することを想定して国税庁はスピーディーに対応策を講じた。
しかし、いまのところ、この問題でてんてこ舞いになっている税務署があるかというと、税務署の窓口でなんとか対応ができている模様だ。
国税庁は「“被害者”が高齢者であったために、すぐに行動を起こしていないのかも知れない。税理士の皆さんがうまく対応しくれているという報告もある」としている。
■社会保険庁のお粗末な税務処理
この問題は、社会保険庁が年金の未払い者に過去の未払い分を一括払いする際、その一括で支払った総額をベースにして所得税の源泉徴収を行っていたもの。本来は年単位の支給額に基づいて、各年ごとに源泉徴収額を計算しなければならない。
したがって、所得税・住民税の定率減税や配偶者特別控除などが廃止される前のものもひとまとめにして、課税強化が行われた昨年の取扱いで処理されたため、源泉所得税が過大徴収となっている人がいるわけだ。
■年金への所得税の課税のしくみ
公的年金も所得税法では雑所得として扱われていて、所得税がかかることになっている。
その年金受給者が65歳未満の場合は、その年の支払われる金額が108万円以上の人、そして、65歳以上の場合はその年の支払われる金額が158万円以上の人について、原則として所得税がかかることになっている。
しかも、この所得税の納税システムとして、高齢者が所得税の確定申告を行うことが困難な場合が多いことから、年金支払い時に社会保険庁が所得税を天引きする源泉徴収制度が取り入れられている。