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パルスジェット燃料をご存知だろうか。 これは燃焼室と排気ダクトの容積バランス(共鳴)を利用した爆発形態。 燃焼において、一般的な圧縮作用を必要としないのが特徴だ。
このパルスジェットが最初に実用化されたのは「V1」というドイツ軍の巡航ミサイルだった。が、このパルスジェットには欠点が。 爆発でエネルギーを発生させるため、エネルギーが音や衝撃となって外部に漏れてしまいやすいのだ。 というわけで、今ではピストンやコンプレッサーを使った燃焼方式に。
そこで、進化したパルスジェットで航空宇宙産業界に革命を起こそうというベンチャーがあらわれた。 この5月に立ち上げたPDエアロスペース(愛知県名古屋市)だ。 社長の緒川氏はその動機について「私の父は大学の頃からパルスジェットの研究をつづけてきた。私はその姿を物心ついた頃から見てきた。そのせいか、パルスジェットにこだわりを持ってしまった」と話す。 その緒川社長は①技術コンサルティング②パルスジェット燃焼による産業製品の開発③航空宇宙機の製作といった3つの事業を掲げている。 そして「今の技術をフル活用すれば、パルスジェットでジェットエンジンに代わる新しいエンジンをつくることができるかもしれない。その可能性に向けて、現在は試作品を製作しているところだ」という。
もちろん、緒川社長は航空宇宙産業に対しても熱い思いを抱いている。 「航空宇宙産業のパイは非常に小さい。かといって、国策頼みではいつ航空宇宙産業が元気になるかわからない」と。 だからこそ「宇宙旅行などのように、エンターテイメント性のある事業を優先すべきだ。そうすれば、必然的にロケットそのものが必要になり、産業機器のパイも大きくなるはずだ」と話す。
どうやら航空宇宙産業に関わる中堅・中小企業は、たしかな技術と熱いロマンを抱いているようだ。 そして、各社ともこれからの業界動向をにらんで、事業を展開している。 はたして、これから航空宇宙産業に中堅・中小企業の時代がくるか、大いに期待したいところだ。
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