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ビジメンタリー



 2007.07.12
2兆円市場を誇る日本の地場産業
〜放映・版権・まちおこしまで急伸するアニメビジネスを詳細検証〜
『鉄腕アトム』『ドラえもん』『ドラゴンボール』といった日本を代表するアニメが世界中で人気を集めている。
それでは、実際に日本のアニメビジネスはどういった規模なのか、その前途はどうなるのか。
アニメビジネスの最新動向をレポートしてみたい。

 世界的なシェアを誇る日本アニメの実力

日本のアニメ市場はどうなっているのか、ご存知だろうか。
日本の国内アニメ市場は大きく、
(1)劇場アニメ
(2)テレビアニメ
(3)劇場アニメ、テレビアニメのビデオ化・DVD化とオリジナル制作
に分けられる。
ジェトロ(日本貿易振興機構)の調査(05年6月「日本アニメーション産業の動向」)によると、この3つで市場規模は約2,000億円前後になるという。
これにアニメキャラクターの権利販売によるビジネスや各種アニメグッズの販売を含めると、2兆円以上の規模になるそうだ。

また、経済産業省の資料(04年1月)によると、世界で放送されているアニメの約6割が日本製だという。
すでに1963年にはアメリカで『鉄腕アトム』などが公開された。
が、残念ながら、この『鉄腕アトム』、日本製であるという認識は当時のアメリカ人にはなかったという。

その後、98年に公開された『攻殻機動隊』がアメリカのビルボード誌ビデオ販売チャートで第1位を記録。
99年11月には『ポケットモンスター〜ミュウツーの逆襲』が全米3,043の劇場で公開され、その興行収入はなんと8,574万4,662ドルにも上った。
まさに、日本のアニメビジネスが大きな飛躍を遂げた瞬間といえるだろう。

 少子化にともない制作会社が戦略転換

では、日本のアニメ制作会社はどのようなビジネスを展開しているのか、そのあたりを探ってみたい。

日本アニメの老舗・東映アニメーション(株)は、56年に創立。
58年には国産初の劇場用カラー長編アニメ『白蛇伝』を公開した。
つづいて『魔法使いサリー』『ゲゲゲの鬼太郎』『一休さん』とたてつづけにヒット作を飛ばしてきた。
その数はテレビシリーズを中心に、劇場やオリジナルアニメなど約9,400本以上に上る。
現在も毎週6本のペースで制作をつづけているというから驚きだ。

その作品は国内だけでなく、海外でも親しまれてきた。
その先駆けとなったのはヨーロッパで大ヒットした『UFOロボ・グレンダイザー』『キャンディ・キャンディ』など。
その後も『ドラゴンボール』『セーラームーン』など、世界中のアニメファンをクギづけにしてきた。
公開された国は実に100カ国以上になるという。
まさに、同社の活躍は日本アニメ史の成長ぶりを示している。

ところが、この老舗アニメメーカー、はやくも戦略転換をはかっているという。
「20年前に放映していた『ドラゴンボール』は30%近くの視聴率をとることができた。しかし、少子化の影響もあって、今や10%台を維持することもむずかしくなった」と話すのは同社経営企画部の手塚氏。
そこで、同社は年齢層をより細かく分析して、アニメ制作を行うことに。
たとえば、『プリキュアシリーズ』は4〜6歳の女の子にターゲットを絞って公開。
この作戦は見事に的中し、大ヒットしているという。
「従来は男の子向け、女の子向けといったくくりしかなかったが、この成功により、今後はよりターゲットを絞った作品づくりを心掛けていくつもりだ」と手塚氏。

ところで、この戦略転換の原因となった少子化は、アニメの制作現場に人材不足をもたらしているという。
そもそもアニメ制作は分業体制で行われている。作画だけとっても、絵コンテ、原画、動画、色指定、デジタル彩色、特殊効果、背景、デジタル撮影といった10工程がある。
こういった現場の人材が不足しているのだ。そこで、同社は21年前にフィリピンに子会社を設立。以来、同社を活用している。
制作の一部を海外で行うことで、コスト削減と同時に人材確保を行っている。
また、12年前に設立した東映アニメーション研究所では、毎年受講生を募集して、同社が長年培ってきたノウハウを提供。
即戦力の育成に努めている。

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