
6月にアメリカで発生したカード情報の大量漏洩事件。日本でも被害が確認された。いまや2億6千万枚という大カード時代。銀行もクレジットカードへ進出をはかりつつありカード抜きの生活は考えられない。自衛のための基礎知識を身につけるのは今。
日本にも波及した米漏洩事件
きっかけは、アメリカのクレジットカード大手、マスター、VISAなどの顧客情報のデータ処理を請け負っていた情報処理会社のコンピュータがウィルスに感染したことだった。流出した情報は4000万枚以上と報じられた。 
発覚当初、「顧客情報はカード発行会社が管理し、海外で買い物をした場合も買い物履歴は発行会社が管理しており、顧客情報が漏れることはない」と日本への波及を否定する関係者もあった。
ところが、その後、1億1千万円の不正使用があったと経済産業省が発表。流出した顧客数は7万6800人にのぼった。
流出したデータはインターネットの闇市場で取り引きされ、そのデータによって製造された偽造カードをつかって、大都市の家電店などでブランド品や新幹線の回数券が買われたという。
クレジットカードは、カード番号と有効期限だけで買い物が可能な場合もあり、手軽な反面、偽造被害を受けやすいと言える。ただ、ふだんと異なる買い物のパターンを検知するシステムの導入等で、偽造カードの被害は、クレジットカードでは減少し、キャッシュカードで増える傾向にあった。
クレジットカード被害の手口
●盗難
カードを多くつくり過ぎて盗難に気づかない、自宅においたままにしていて盗難に気づくのが遅れる危険性がある。
暗証番号を誕生日や住所、電話番号といったものにしないのは、最低限の対策だ。
●スキミング skimming
スキマーといわれる装置をつかって、カード情報を盗み取り、その情報で偽造カードをつくる手口。
サウナやゴルフ場といった財布を身から外す場所の貴重品ロッカー、風俗店では脱いだ背広の中から取り出されたり、高額請求され支払いにカードを使ったため被害にあうというケースが主だったが、最近では、ホテルの高級レストランのCAT(信用情報照会端末)にスキマーが設置されていた例もあり、しっかりした店なら大丈夫というわけにもいかない。
●フィッシング phishing
金融機関やカード会社を騙った「口座の更新手続」などといった用件メールを送りつけ、偽のサイトに誘導。カード番号や暗証番号を盗み取る手口。
●ファーミング pharming
今後出現が予想される詐欺の手口。あなたのパソコンのなかにもぐりこんだスパイウェアがファイルを書き換えることで、偽のサイトに誘導するもの。正規のアドレスを打ち込んでも、偽サイトに接続されるので、見抜くのは困難とも言われている。
(セキュリティの甘いサーバーの側に仕掛けがある場合もある)
ユーザーができる対策 イロハのイ
●自分のカード番号が漏洩したかどうか
今回の事件に関し、自分のカードは大丈夫かどうか不安な人もいるだろう。すでにカード会社より個別に連絡がいっていると思われるが、カード会社に問い合わせればいい。
●クレジットカード被害にあわないために
銀行キャッシュカードの盗難偽造被害とは異なって、クレジットカードの被害に関しては、一定期間(60〜90日)内に被害を届け出ることで、保険によって、実質的には補償される。
実際の利用控と請求書の明細を照らし合わし、不審な請求がないかチェックする必要がある。家族カードを使っている場合など独り合点せずにきちんと確認することが大切だ。長期間放置していた場合は、過失があったとして補償が行われない場合もある。
●ブラウザ、セキュリティーソフトのバージョンアップを欠かさず
情報流出の危険性があるとしても、インターネットバンキングやネットショッピングのメリットは手放すわけにはいかない。ユーザーとしてできることは、ブラウザやセキュリティソフトのバージョンアップを欠かさず行うということ。フィッシングで使われるURLの偽造といった手口は最新のブラウザでは使えなくなっているという。ただしファーミングにも対応するためには、ウィルス対策ソフトとは別にスパイウェアの検知・駆除を行うことが必要だ。
●カードのリストラ
国内に関して言えば、加盟店の差はさほどない。ポイントやマイルサービスが充実してきている中、複数のカードを持つことはこうしたメリット利用の効率を下げてしまう。それぞれのカードの特性と日頃のお金の使い方、利用したい特典を検討し、カードを絞り込むのが、安全かつお得な対策となる。
一つ気になるのが、ペイオフとの兼ね合いだ、ペイオフ対策では銀行口座は1000万を目安に分散しなければならない。しかし口座開設の際にカードをつくってしまうと、盗難偽造リスクが高まる。補償が定かでないキャッシュカードであればなおさらだ。対策としては、大口で頻繁に動かさない口座についてはカードをつくらないこと。あとでつくれば有料になるとの勧誘も断ってよい。
リンクでチェック!
・警視庁 フィッシング詐欺にご用心
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/haiteku/haiteku/haiteku406.htm
・警視庁 ファーミング事案にご用心
http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/haiteku/haiteku/haiteku408.htm
・韓国のセキュリティベンダーAhnLabが提供するスパイウェアチェックソフト
「スパイゼロ2006」のオンライン試用版
http://www.ahnlab.co.jp/product/sz_main.asp
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