【第4回】喪中はがき、こんな場合にはどうすればいい?
「喪中はがき」のマナーや書き方を解説してきた本コラムも、今回で終わりです。
最後は、喪中はがきに関して多くの方が悩むであろう点について、ケース別に解説していきましょう。
【ケース1】喪中はがきをもらったときの対応や返信は?
喪中の方へのご挨拶は、「寒中見舞い」としてはがきを送ると良いでしょう。
寒中見舞いとは、厳寒期に相手を気遣ってお互いの近況を報告し合う季節の挨拶状です。
寒中見舞いは暑中見舞いと同じ季節の挨拶ですから、こうしなければならないという決まりごとはありませんが、相手が喪中である点を考慮し、あまり派手になりすぎないように。
初詣や日の出など、正月をイメージする写真や干支のイラストは避けたほうが無難ですが、冬や早春を連想する華、草木、風景、愛犬&愛猫、子供の写真を入れることはOKです。
寒中見舞いを出す時期は、松の内を過ぎてから(1月7日以降、1月15日以降とする地域もある)1月下旬頃までが適当です。立春(2月4日)を過ぎると「余寒」になるので、注意しましょう。
【ケース2】年末に親族が亡くなったが、喪中はがきを出すべき?
年末に親族が亡くなった場合、すでに年賀状を出してしまった後だったり、喪中はがきの準備が間に合わなかったりするケースが多いようです。
その場合、慌てて年内に出そうとせずに、年が明けて松の内(1月7日以降)に「寒中見舞い」として、いただいた年賀状のお礼も兼ねてお知らせを出すという方法もあります。
【ケース3】喪中であることを電子メールで伝えるのは?
メールでのやりとりはあくまで略式であり、喪中であることを電子メールでお知らせするのは、まだ一般的ではありません。
しかし、最近では受け取る側もメールの方が良いという人が増えていますので、必ずしもメールが失礼であるとは言えなくなりました。そのため、お互いのお付き合いの度合いなどを考えて選択すると良いでしょう。
昔の喪中の期間はどれくらいだったのか
かつては「服忌令」(明治7年公布)によって、忌中と喪中の期間が細かく定められていましたが、戦後この法律は廃止され、現在は忌服に関する明確な決まりごとはありません。
各家庭の事情、親戚付き合いの度合い、過去の事例などを参考に家族間で決めるのが良いのですが、迷った場合にはかつての「服忌令」を参考に考える人も多いようです。
服忌令によると、以下のように喪中に該当する期間が異なってきます。ただし、これはあくまで目安にすぎません。
父母、夫 |
13ヶ月 (亡くなった月も含める数え月を採用) |
養父母、父方の祖父母、夫の父母 | 150日 |
妻、子ども、兄弟姉妹、母方の祖父母、伯叔父母、曾祖父母 | 90日 |
養子 | 30日 |
提供元:ドリームゲート