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第4回 アクションプランを品質高く進める

著者:   小沢 京子

事業計画のゴールに良い形で結びつくためには、アクションプランを分解して見えてきた各作業・タスクで、高い成果を得ることが重要となります。

そこで、前回の連載で触れたQCDのQ(品質)の維持管理のための書式を紹介します。


品質管理に重要なPDCAサイクル

事業計画で「こうなりたい」を実現するには、アクションプランを構成する各作業で、目標に合致した結果とならなければなりません。
そのためには、前回触れたQCD管理のうち、Q(品質)について、適切な書式を用いて管理をすることが重要となります。
今回ご紹介するPDCAサイクルの書式は、そうした場面で役立ちます。

  • Plan(計画):アクションプランが何を目指しているかを行動計画にする。前回触れた詳細計画表などの形に落とし込む
  • Do(実行):行動計画に適切な担当を決めて、実行する
  • Check(確認):目標と合っているかどうか、適切なタイミングで確認をする
  • Action(次の行動):Checkの結果をもとに、目標の維持やより高い成果を目指して次の行動につなげる

このPDCAサイクルを作業・タスクごとに回していき、事業計画のゴールに向けて質の高いパスを重ねていきます。

現場で常に目標を意識させる

こちらのPDCAサイクル表は、作業ごと、できればタスクごとに作成しておきたいものです。
書き込むときは、まず中央の欄に各作業・タスクのゴールを書いておきます。
ひとつの作業・タスクが節目を迎えたらCheckを行い、作業が事業計画のゴールに近づけるよう、場合によってはActionの一環として次の作業のPlanを修正します。このサイクル表と連動して、前回紹介したチーム別計画表にPDCAサイクルのC(確認)の時期も記しておくと、確認や改善がより進みやすくなります。
PDCAサイクルの表を作成したら、チーム別計画表とともに現場に掲示しておくと、「何のために作業をするのか」の認識が共有され、「確認のプロセスを経るために早めに作業を進めよう」というように現場の意識が高く維持でき、結果として作業の成果が良いものになりやすいです。

「修正する」ことを良しとする

今回および前回ご紹介した、PDCAサイクルとチーム別計画表は、タスクをこなし作業を進める中で変更してもいっこうに構いません。
というのも、計画の修正は決して悪いものではないからです。事業計画を立てアクションプランを策定する過程では盛り込めなかった環境や状況の変化に、現場がどう対応したかの記録となりますので、「どれだけ予定とズレたか」「どのように軌道修正したか」を記録に残すことで、事業の継続時などにリスクを事前に見積もる参考となるからです。
アクションプランを策定し適切なQCD管理を行うことは、事業計画の「こうなりたい」ゴールに早く正確に着くことになるだけでなく、前述のように組織の経験値を高めます。あなたの事業を成功させ、その後も改善し続ける組織にするためにも、本連載や関連記事を参考に、アクションプランを策定や実行に力を注いでいただけますと幸いです。

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著者プロフィール

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小沢 京子

ビズマドンナ 代表。日経BPにて社内ベンチャー創業を経験。その後、教育関連企業で新規事業や社会起業家支援を担当するなど、これまでに約350件の事業計画書へのアドバイス経験を持つ。

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