第3回 シンプルでわかりやすい経営資源リストの活用方法
専門家に学ぶ!シーン別事業計画書の書き方
経営資源リストというフレームワーク
経営資源リストとは、新たに事業を始めるにあたって自社の既存の経営資源をリストアップし、さまざまな戦略構築の基盤を作るためのフレームワークです。
具体的には、前回のSWOT分析でも触れた事業における強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)という内部要因を構成する事業資源(人員や物的資産・資金・情報等)にフォーカスしてリストアップと精査を行い、適正な配分や相乗的な有効利用を図った経営戦略を構築を補助します。
事業計画書における経営資源リストの意義
経営資源リストは、ある程度の規模と経営資源を有する企業の新規事業立ち上げに有効と考えられがちですが、ベンチャー企業においてもその限られた事業資源をいかに最大化して有効活用していくかという点で競争戦略の構築に重要な役割を果たすフレームワークになります。
上記のような緻密な精査を受けた経営資源リストを活用・反映させた事業計画書は、金融機関等の審査者に積極的ながらも自己の事業計画推進の可能性を身の丈にあった合理的なものと印象付けるのに役立つでしょう。
事業経営の仕組みをシンプルに俯瞰する
経営資源リストの作成は、非常にシンプルに自己の事業経営を俯瞰することを可能とする点も魅力です。よくあることなのですが、事業計画書を見えない金融機関の審査担当者を相手にさまざまな質問、突っ込みを想定して作成していくといつのまにか冗舌すぎる読みにくい計画書になってしまっています。
この事業経営を俯瞰できる経営資源リストを傍らに置き、経営の基本設計図の一枚としましょう。これによって事業計画書の作成・ブラッシュアップや各種のプレゼン資料作成時においても基本柱のあるシンプルな構造を経営資源リストからフィードバックできるようになります。複雑化しすぎたり、迷ったりしたら原点に帰るイメージです。
作成のポイント
- ■経営資源リストというフレームワーク
- ■事業計画書における経営資源リストの意義
- ■事業経営の仕組みをシンプルに俯瞰する
書式の説明
紺色(ネイビー)を使用した「経営資源リスト」のパワーポイントテンプレートです。新規事業を始めるにあたって自社の既存の経営資源をリストアップするための表です。企画書・提案書の作成時に、サンプルフォーマットとしてご利用ください。