事業資金の資金調達に必要な書式の書き方ガイド

第2回 資金の過不足を予測する資金繰り表を作成しましょう

2012/7/9

株式会社 MMコンサルティング
代表取締役 上野光夫

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資金繰り表は資金の管理に有効なツールです

中小企業では、資金繰り表を作成している会社は少ないのが実態ですが、資金繰り表は、金融機関から円滑に資金を調達するために必要であるばかりではなく、自社の資金を管理するのに有効なツールです。
資金繰り表を作成していても、向こう3カ月分程度の予定しか把握していない会社が多く見受けられます。資金繰り表は決算月に合わせて、年間の見通しを作成することが望ましく、これを毎月メンテナンスしていくことが重要です。
資金繰り表を年間で作成することにより、かなり先までの資金の過不足を予測することができます。あくまでも予測ですが、資金不足が見込まれる時期を認識しておけば、金融機関へ早めに融資の相談をすることができます。

自社の実態に合わせて項目をカスタマイズする

あなたの会社の業種業態によっては、左の各項目が、実態に合わない場合もあるでしょう。たとえば、サービス業など「仕入」がなければ、「買掛金」や「支払手形期日」などは存在せず、「外注費」があったりします。そのような場合は、「仕入」の欄を「外注費」に変えて利用してください。
「経費」の欄も、毎月決まって比較的大きな金額が見込まれる科目があれば、空欄に記入しておきます。税金や会費など、年に1回程度の支払いが必要な科目は、「支出」の欄の「その他」に記入しておくといいでしょう。
重要なことは、直近になって「しまった。お金が足りない」という事態にならないように、とくに出ていくお金の金額を漏らさないようにすることです。

円滑な資金調達のために金融機関へ定期的に提出しておく

資金繰り表を作成する目的は、資金不足を早めに認識することです。
今月の売上が大きくても、実際にお金が入ってくるのが3カ月後だとすると、仕入や人件費の支払いは毎月発生するので、2カ月先の月末にお金が足りないという事態に陥るかもしれません。その場合は、現金がすぐ入る売上を増やすことを考えたり、他から資金を補てんする方法を検討しなくてはなりません。
金融機関から円滑に資金を調達するためには、定期的に、できれば毎月、この資金繰り表を提出することをお勧めします。そして、資金不足が見込まれる可能性があれば、資金繰り表の「資金調達」の欄に融資金額を組み込んで、早めに融資の相談をしておくことが大切です。

金融機関は資金繰り表のどこをチェックするか?

金融機関は、提出された資金繰り表について、およそ次のような観点でチェックしますから、意識しておくことが大切です。
1.「決算書」や「試算表」との整合性
金融機関は、「決算書」や「試算表」と「資金繰り表」を並べて見て、整合性をチェックします。「決算書」では、損益を仕訳や処理方法によってある程度操作することが可能ですが、現金の流れは実態が明確になるからです。
2.融資申し込みの背景の確認
「この融資は本当に必要か」、「何に使う資金なのか」、「資金不足の原因は一時的なものか」など、資金の妥当性をチェックします。
3.他行の融資の状況
融資を相談された金融機関は、他行がどのような支援状況なのかを気にします。資金調達にどれくらいの余力があるか、ということを推測できるからです。

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