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「前のめり」ビジネスプランのまとめ方と実行のコツ

著者:株式会社アリスカンパニー 代表取締役  長坂 有浩


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経営者は「先に何が起こるか」は分からなくても、「先にこうありたい」という想いがあります。そして、そんな想いをビジネスプランにしっかりと乗せることができれば外部の人が興味を持って「前のめり」になるものを作ることができます。ここでは、そんな「前のめり」ビジネスプランの作り方・実行の仕方をご説明します。

やりたいことを「WHAT」でまとめる

まずは「何をしたいのか」を定めましょう。最初は骨子がぼんやりとしていたり、実現可能かどうかも分からないかもしれませんが、それでも構いません。「できるかできないか」で考えるとビジネスのアイデアはまず出てきません。「何をしたいか」に加えて、「誰に対してその商品(サービス)を提供するか」も大切です。提供する商品やサービスはターゲットによってやり方が変わるからです。ターゲットを明確にしておかないと、後のステップで「HOW」を決めていく際に迷ったり整合性が取れなくなります。詳細は環境分析で根拠付けをするとして、まずは自分が「やりたいビジネス」にもっともマッチするターゲットを設定してください。

環境分析で「WHAT」の差別性を訴える

WHATに差別性を持たせるために、データや客観的な事実を押さえていきましょう。そこで役立つのが環境分析、つまり、「市場分析」「顧客分析」「競合分析」です。マーケットサイズ、顧客(潜在顧客も含む)ニーズ、競合他社の戦略。この3つの観点で調べてください。ここでのポイントは、「評論家になる必要はない」ということ。結論は「あなたのビジネスが今の環境において差別性を持つことができる」ことが証明できればいいのです。あなたのビジネスに対して反論的な資料も必要ですが、まずは自分のやりたいことをサポートしてくれる客観データや事実がどれだけあるか、「宝探し」のような気分で分析をしてみてください。

ビジョン達成のステップアッププランを作る

環境分析で、WHATの差別性を証明できたら、「時間軸」であなたのビジネスを考えてみましょう。今やりたいと思うことが3−5年後にはどのような姿になっていますか?どのような姿にしたいですか?まずは将来の姿を明確化しましょう。それが当面のGOALになります。そのGOALと今やりたいこととのギャップを、ステップアッププランで考えてみましょう。

ここでのポイントは「ビジョンを絵に書いた餅にしないこと。」今ある資源・ノウハウと将来獲得すべき資源・ノウハウをまとめていきながら、無理のないステップアッププランを作ることが実現可能性の高いビジョンを定めるコツです。

「HOW」を細かく現実的にまとめる

「何をする」が決まった後は、「どのように実行するか」に焦点を当てていきます。「WHAT」を自由に創造力を働かせて作っていくのに対して、「HOW」はできるだけ細かく現実的に詰めていく必要があります。

ポイントは「条件さえそろえば明日からプランを実行できる」というレベルまで詰めること。マーケティングであれば4P(Place、Product、Price、Promotion)、オペレーションであれば調達方法、開発体制、物流方法、レイアウト等、人事であれば人員スペック、採用方法等をできる限り詳細に。まずは直近のHOWをまとめていきますが、ビジョンに向けたステップアッププランに合わせたそれぞれのHOWも必要です。

結局は「大→小」「長→短」が肝になる

「前のめり」ビジネスプランのコツは、「大きな絵を描きつつ今目の前にあるものに取り組んでいく」というバランスです。ビジネスプランを作成して最終的にたどり着く場所は、「ビジョン」という夢を思い描くことでも「実現可能性を高めるやり方」を詰めることでもなく、「明日から実際に動けるような」アクションプランを実行することです。実行には週次ベースのアクションプランまで落とし込みましょう。

ただし、大切なのはあくまでも「全体感」。ビジョン→年次→月次→週次と落とさないと、「目先のアクション」に走り、将来の方向性との距離が開いてしまうことになりかねません。「全体から個別へ」「長期から短期へ」。常にこの意識で。

ガイドのポイント

  • やりたいことは「WHAT」で
  • 環境分析で「WHAT」の差別性を
  • ビジョン達成にはステップアッププラン
  • 「HOW」は細かく現実的に
  • 結局は「大→小」「長→短」

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著者プロフィール

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長坂 有浩

株式会社アリスカンパニー 代表取締役

経営者のメンタルケアをしながら、事業成長戦略や資本政策、資金調達をサポートするサービスを展開中。ドリームゲートでは、完全無料でビジネスプランの支援を行っている。

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