第3回 遅延得意先をはっきりさせよう
「売掛金管理」の方法 【第1回、第2回、第3回、第4回】
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作成のポイント
■ 回収が遅延している得意先を抜き出す
■ 売掛金の遅延期間を明らかする
■ 問題得意先順に並び替える
書式の説明
顧客別に売掛金の滞留状況を把握し、管理するための一覧
回収が遅延している得意先を抜き出す
前回作成した「売掛金残高一覧表」から、遅延得意先を抜き出します。
たとえ少額であっても、また、回収が確実と思われる取引先であったとしても、少しでも期日に遅れている金額があれば、そのすべての得意先について記入します。
この段階でリストからはずれてしまうと、具体的な回収行動の対象からはずれてしまいます。実際に具体的な回収活動に移るかどうかを判断するのは、このリストを作成してからとなりますので、厳格にすべての遅延得意先を抜き出しましょう。
そして、抜き出した遅延得意先の売掛金合計額が、前回の「売掛一覧表」で目立つようにした遅延得意先の「売掛残高」欄合計と一致しているかを確認しましょう。
売掛金の遅延期間を明らかする
遅延金額の多少だけでは情報として不足です。いつの取引分から遅延しているのはをはっきりさせることが必要となります。
そこで、得意先の売掛金の遅延期間が「30日以下」「31日以上60日以下」「61日以上90日以下」「91日以上120日以下」「121日以上」に区分して、それぞれの遅延金額を記入します。
手形取引がある場合には、売掛金の管理だけでは債権管理として不十分ですので、受取手形未決済分の金額合計も記入します。
受取手形については、さらに期日別の内訳を1か月単位程度で加えるとよいでしょう。
また、設定した「与信限度」欄を設けると、「売掛・手形残高」との比較ができてよりわかりやすいと思います。
特記事項は必ず記入して、内容に深みを
最後のポイントは特記事項にあります。その日の自分なりの考察、調べてみたこと、業界動向、顧客動向など、長い一日の仕事のなかで気づいた点を書いてみましょう。第一週目のコラムにも
書きましたが、編集後記は自分の個性と味を出せる場所です。同じように、報告書の特記事項こそ実は「できるビジネスパーソン」への近道かもしれません。みなさんはどんな特記事項を書きますか?まさに腕の見せ所。いろいろな可能性を考えてみてくださいね。