決算診断 経営分析解説(健全性1)
経営者にとって「決算書」の見方のポイントを更に分り易く、解説していきます。
是非、この機会に「決算書」を経営者にとって身近なものにしていただきたいと思います。
【 健全性 】
健全性とは、会社の財政状態の良否、支払能力の程度を判断する要素であり、会社を継続的に運営していくための必要な資金の出所・使われ方は適正か、必要な資金をいつでも用意できる状況にあるのかどうかを捉えるものです。そのため、チェックの対象とする財務諸表は「貸借対照表」ということになります。
健全性が高い企業の場合、経営環境の急変など、一時的に不幸が起こり赤字に陥るようなことがあっても、当面は正常な経営が続けられる。しかも、いざという時には無理なく資金が用意できる財政状況にあります。

決算診断提案書における健全性の分析指標
(1)自己資本比率(企業生命力の強度)

で計算します。
理解するためのポイント
総資本の中で、自己資本(自前で調達し、返済の必要のない資本)が何%を占めているかを示している。この値が高いほど経営は安定しているといえる。一般的に自己資本比率の安全基準は、30%以上とされているが、中小企業においては、20%前後が普通である。
この分析項目の水準を高めるためのポイント
利益の蓄積や増資などにより自己資本を増やす。
流動資産、固定資産の無駄をはぶき(例えば売掛金、棚卸資産、土地などの削減)、総資産のスリム化を図る。
(2)固定比率(自己資本の投資充当度)

で計算します。
理解するためのポイント
自己資本の何%が建物・設備などの固定資産に使われているかを示している。この値は100%以下で小さいほど望ましいが、現実的にはほとんどが100%以上である。この値が高い場合は、固定資産への過大投資あるいは自己資本の不足を意味する。
この分析項目の水準を高めるためのポイント
利益の蓄積、増資などにより自己資本を増やす。
固定資産(必ずしも遊休とは限らない)などを売却し、流動資産に変える。
外注先の活用など、設備投資を相対的に小さくする。
なお、リースの利用を増やすことで数字上はこの値を小さくはできるが、本質的な問題解決にはならない。
是非、この機会に決算診断をしてみては、いかがでしょうか。