いま、経営者の「志」が問われている − Part2 −
不二家や日興コーディナル証券等という老舗企業の存続が危ぶまれています。
過去にも絶対倒産しないと誰もが思っていた会社があっという間に、社会から姿を消していった例があります。すべて会社の行ったことの責任はトップである社長にあります。このことは会社の大小に関係はありません。会社の盛衰はすべて経営者である社長のリーダーシップにあります。
経営者を見ていれば、その会社がわかります。経営者の経営に対する考え方が厳しければ、会社の管理体制は徹底をしています。
ムリ・ムラ・ムダを徹底的に嫌います。その結果、必ず黒字経営になります。
そして、会社の将来を考えて次々に手を打っていきます。当然、リーダーシップを発揮して会社全体へ自分の考えをしっかりと浸透させていきます。
いま、トップの考えている経営に対する理念、信念、哲学が問われている時代です。それだけに、経営者で勝負が決まります。言い換えれば、経営者の「志」が問われている時代です。因果応報、原因があっての結果です。根本を正せば、いい結果を生み出すことができます。
強い思いと夢を語り、「このトップについていけば大丈夫」と、迫力を持って経営に邁進をしていくのです。トップである社長が明確な会社の進むべき方向性を示せば、会社の風土は変わっていきます。
そのためにはトップである社長自身も自分の「経営力」の点検が必要になってきます。その意味で、前回のコラムで紹介しましたマネージメント・パワーを是非、実行してみてください。
以下、8要素について説明をします。
|
(1)社長自身
・・・経営者として、日常行動のなかで基本事項の実践がされているかどうか?
|
|
1.経営理念を明文化し、社内に周知し、実践していますか?
2.「経営改善は終わりなきもの」として取り組む姿勢を持っていますか?
3.社内のモラールダウンになる「公私混同」に気をつけていますか?
4.人との出会いは大事。人脈形成に力を入れていますか?
5.朝のスタート「朝礼」をきちんと行なっていますか?
6.役員や幹部の意見を取り入れる場作りをしていますか?
|
|
(2)顧客(マーケティング)
・・・「顧客なくして企業なし」。増客の仕組みや管理、他社に負けないための施策の状況はどうか?
|
|
1.トップセールスが重要。お客様や現場に、社長自ら、積極的に出向いていますか?
2.お客様からの要望やクレームを吸い上げる方法が、確立されていますか?
3.お客様からの要望やクレームへの対応手順が、確立されていますか?
4.お客様からの要望やクレームが、全社のものとして情報共有され、改善に結びついていますか?
5.社員に「販売や営業」の重要性が教育されていますか?
6.競合他社の販売状況について、情報を集めていますか?
|
|
(3)商品(サービス)
・・・自社の商品(サービス・技術)力を向上させるための施策や管理状況はどうか?
|
|
1.今の商品(サービス・技術等)が、他社と比べて「差別化」されていますか?
2.商品(サービス・技術等)について、同業者と比較して優位な販売条件・仕入条件はありますか?
3.商品(サービス・技術等)についての認知活動(新聞や業界紙等)や広告活動を効果的に行なっていますか?
4.品質管理や環境対策のため、ISOなど外部の認証を取得、または、取得をお考えですか?
5.今の商品(サービス・技術等)の品質を高めるための仕組み作りがなされていますか?
|
|
(4)人材
・・・社員の採用・教育、ならびに定着を高めるための行動等が、計画的に行われているかどうか?
|
|
1.人材育成を重要な経営テーマと位置づけて、継続的・体系的な教育研修を実行していますか?
2.組織や指示系統が整備されており、かつ、就業規則などの社内規程が整備されていますか?
3.報告・連絡・相談が円滑にいくような仕組みを作っていますか?
4.正社員・パート・アルバイトなど、雇用形態の異なる社員の効果的な活用を積極的に図っていますか?
5.社員募集の方法やルートは確立されていますか?
6.社内で良好な人間関係が築かれるような雰囲気を作っていますか?
|
|
(5)成長性
・・・投下された経営資源が効率よく活用され、成長発展に向けた会社のバネの強さになっているか?
|
|
1.今後に向けて有効な他者との差別化(商標権等)に、意欲をもって取り組んでいますか?
2.現在の取扱商品・サービスの市場規模や業界の成長性は、拡大傾向ですか?
3.次世代商品(サービス・技術等)の開発をふまえた今後の事業計画を立てていますか?
4.数年後に拡大・成長が見込まれる市場への参入計画はありますか?
5.将来を考え、製造設備や店舗の更新計画がありますか?
6.現場のアイデアを吸い上げる仕組みがありますか?
|
|
(6)財務
・・・財務状態の把握と、健全経営に向けての行動を状態はどうか?
|
|
1.決算書(貸借対照表)の説明を金融機関に行なっていますか?
2.評価の高い決算書となるように、専門家のアドバイスを得て、取り組んでいますか?
3.前月の売上・利益などの「試算表」を、当月早めに確認していますか?
4.自社の決算書(貸借対照表)をよく理解し、説明できますか?
5.決算時に「赤字になるか、黒字になるか」を、決算を組む事前につかめていますか?
6.売上債権や在庫の滞留状況を把握していますか?
|
|
(7)経営管理
・・・勘と経験ではなく、現場データを活かした管理状態や、将来を見据えた事業計画は考えているかどうか?
|
|
1.「今期の目標・計画」を、毎年作っていますか?
2.中期的な事業計画(3〜5年ぐらい)を作っていますか?
3.「予算と実績」との比較が重要。毎月、比較検討されていますか?
4.「勘と経験」ではなく、「不良率、返品率」などの係数化した現場データを作り、活かしていますか?
5.お客様情報が整備され、随時に更新されていますか?
6.突発的・緊急的なことが発生した場合の資金調達の手段を準備していますか?
|
|
(8)危機管理
・・・自社を取り巻くさまざまなリスクに対する管理状況はどうか?
|
|
1.後継者についての方向性は決まっていますか?
(50歳以上の方へのご質問。50歳未満の方は、“5”を付けて下さい。)
2.社長の健康が大事です。健康を意識し、かかりつけ医を持っていますか?
3.得意先・仕入先についての過度な集中を注視していますか?
4.役員や社員の「不慮の事故」に対する補償措置がとられていますか?
5.企業のリスクについて、相談相手(ブレーン)を持っていますか?
6.現在保有している財産(個人資産を含む)を、より効果的に運用し、将来に備えていますか?
|
上記の内容を、今後の経営活動に参考にしてください。