社長は組織のトップリーダーである。リーダーシップは、勝つための戦略である。 「なぜ、こうなったか」を考え、これまでのしがらみを断ち切り、未来への筋道を示していくのがリーダーシップである。 リーダーに不可欠な要素は、「熱意」と「誠意」と「創意」である。一言でいえば「ヤル気」である。リーダーの心が燃えているから、社員の心に火をつけることができる。心の点火は魂の燃焼によらなければならない。それが、燃える職場づくりとなる。そして、社員の自主性・自発性を最高に発揮させる力、一つのベクトルに合わせて目標を示す力、結集する力となってくる。 リーダーの任務とは何か?守るべき価値観を築き、ビジョンを示し、戦略を練り、目標を設定し、実行していくことである。 そのリーダーシップの根元に活かされているのが、決算書なのである。決算書は戦略ではなく、管理のための大切なツールである。 管理とは、改革の質を高め、維持と改善を繰り返し。ムダをなくし、価値をプラスしていくことである。 維持していくためには、リスクを管理し、リスクの要因を徹底的に排除しなければならない。改善するためには、仕事の質を高める、会社をよくする、現状打破を実施して、利益を創造していくことが重要である。 これらのことは決算書から知ることができるのである。経営問題を把握できるのは羅列された「数字」ではなく、「数値」である。数値とは、それぞれの数字が意味を持ち、価値を持つかどうかを示したものである。 たったひとつの数値にも、そこに経営者の血と汗による意識と行動の物語が潜んでいるといえば、片時も会社のことが頭から離れることなく、経営のことを考えている社長なら誰しも得心のいくことでしょう。 経営者にとって「数字」ではなく「数値」が重要であるということには、もうひとつの意味合いがある。経営を数字で表して把握できるのは全体の30%程度、残りの70%は数字でとらえにくいものだからである。会社の命運を左右するのは、経営の70%を占める人(社長)の心次第だということである。 「経営者の思い」、「ヤル気」、「経営理念」、「チームワーク」、「アイデア」、「センス」、「コミュニケーション」といった経営組織にとってきわめて大切なもののほとんどは、数字ではなかなか表せないことが多いと思う。 経営者は毎日が戦場であり、命を賭けて、全財産をつぎ込んで、経営をしている。そして、孤独である。「経営者の喜び・悲しみ・悩み」など、とらえにくいものを経理という数字を通して、「情報と事実を噛み砕いて、経営の栄養素という形」に変えていくのが、「経営者のための決算診断」の役割なのである。
「決算診断」プロス